「“あの選手”を守ることにきゅうきゅうとしている」

 11月25日、複数の選手に対するパワハラが報じられた楽天・安楽智大投手(27)。中には、田中将大(35)も現場に居合わせていたという証言もある、と報じた社もあるが、果たして投手陣のリーダー的存在である彼も問題に関与していたのか――。

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 ロッカールームで後輩を逆立ちさせて、下着を脱がせたなどのパワハラが報じられている安楽。複数の選手から証言が寄せられたことを認めた森井誠之球団社長は調査継続を明言した。全国紙デスクが語る。

「安楽の契約更改は無期限延期になり、厳しい処分が下される見通しです。けれども、球団は今、安楽より“あの選手”を守ることにきゅうきゅうとしています」

 それは、報道直後に球団が発した声明からうかがい知ることができる。そこには、

〈一部選手の掲載もあり誤解を生むような報道もなされておりますが、(略)誹謗中傷はお控えいただくようお願い申し上げます〉

スポーツ報知だけが言及

 この「一部選手」が、田中だというのだ。

「事件は各スポーツ紙が一斉に報道したのですが、スポーツ報知だけがマー君について言及しているのです。これを球団が問題視しているものと思われます」

 11月25日付同紙記事では、“逆立ち事件”の描写の後にこうつづられていた。

〈その場に田中将大も居合わせていたという証言もあり「その状況を見て笑っていた」と話す選手もいた〉

 事実なら、楽天投手陣のリーダー的存在である田中の責任も免れまい。

 もっとも、当該記事のネット転載版は“笑っていた”との表現が削られトーンダウン。真偽のほどは調査の推移を見守るしかない。

安楽に蹴飛ばされた若手選手をマー君が小突く動画も

「メジャーから楽天に復帰したマー君を安楽が慕い、マー君も安楽をかわいがっていたのは間違いない。一緒に自主トレしていましたし、『マー君チャンネル』に上げられた親しい3選手との焼肉会の動画に安楽の姿もある。マー君という強力な後ろ盾が安楽を増長させたのでは? 安楽に蹴飛ばされた若手選手をマー君が小突く動画も見つかり、ネットで拡散されています」

 報知が田中の名を報じたのには因縁があった。

《大誤算だったマー君》と題した10月13日付記事で、

〈ウェートルームでは大声で「腰が痛い」「肩が痛い」と、どこに向けたものなのかわからない謎の“アピール”が頻繁にあったという。球団関係者は「(略)他の選手の士気に関わる問題だった」と厳しく指摘した。13年の日本一の立役者というのは過去の栄光。後輩の手本となるべき存在としては恥ずべき行動だった〉

 と田中を辛辣に批判。これに対し田中も同日、SNSで〈憶測や推測での批判や心ない声、記事には疑問が残る〉と反撃していた。

 今のところ、安楽事件に関して田中からの発信はないが、果たして――。

「週刊新潮」2023年12月7日号 掲載