5月9日、自身のSNSで競技者としての引退を発表した、フィギュアスケーターの宇野昌磨(26)。今後はプロとなり、アイスショーで活動していく予定だが、仕事はそれだけにとどまらないだろう。ライバルの羽生結弦(29)が持っていない、彼ならではのユニークなタレント力とは。

 ***

 宇野は2018年平昌五輪の個人で銀、22年北京五輪の個人で銅、団体で銀に輝いた。フィギュア選手としては日本最多となる3個の獲得メダル数を誇る。

「今回、電撃引退といわれていますが、昨年からその徴候はありました。ジャンプの採点方法が変わり、宇野の年齢的には飛び方をリセットして、一から練習し直すことが厳しい状況だったのです。また、アメリカのイリア・マリニン(19)が驚異的な成長を遂げており、次の五輪で彼に勝って金を取るのは難しい、という判断もあったと思います」(フィギュア担当記者)

本田真凛が所属していた事務所に移籍

 スポーツライターの梅田香子氏によれば、

「宇野君は楽曲を表現する能力に長けており、とにかく踊りがうまい。その上、アイスショーでも回転数が多く難度の高いジャンプを軽々と連発できる、技術の高さを兼ね備えています。この先、プロとして世界に進出していけば、さらに大勢のファンを獲得することでしょう」

 今年1月には、宇野の恋人でフィギュアスケーターの本田真凛(22)も競技者を引退したばかり。そして、宇野は本田の後を追いかけるように彼女が所属していたマネジメント事務所にこの5月から移籍する運びとなった。

“愛され王子”

 先の担当記者は、

「彼は22年9月に本田さんとの交際を公表して以降、自身のSNSにツーショット写真を掲載し、熱愛ぶりをアピールしてきました。昨年9月にも本田さんとその妹でタレントの望結(みゆ)さん(19)と共にYouTubeチャンネル『本田姉妹やで』に出演した際、彼女の好きなところを聞かれて『ぜんぶ』と断言するほどノロケているのです」

 ライバルとして比較されてきた羽生が、結婚相手の全ての情報を彼女の意に背いて隠し通そうとした結果、わずか105日でスピード離婚したのとは大違いの開けっ広げぶりである。

「孤高を貫く“オラオラキャラ”の羽生とは異なり、宇野は“愛され王子”と形容されることもある親しみやすい人物。自身のYouTubeチャンネルでは自らの失敗時の映像集を見ながらフランクな解説を行うなどしており、タレント向きの性格です」(同)

 元フィギュア選手の渡部絵美氏もこう太鼓判を押す。

「宇野君は自然体で気持ちや考え方を世の中に伝えられる素晴らしい才能を持っています。今後は芸能活動でも何でも好きなことに挑戦してほしい。可能性に溢れていると思っており、心から期待しています」

 これから始まる第二の人生でも、きっとわれわれを楽しませてくれることだろう。

「週刊新潮」2024年5月23日号 掲載