史上最年少15歳でのプロツアー優勝から14年――石川遼(30)初の汚点である。

 写真誌「フラッシュ」は今月8日、米国から帰国して自主隔離中だった石川が10月下旬、ゴルフや飲み会を行っていたと報じた。

 翌9日、石川は謝罪文を発表。直近の「三井住友VISA太平洋マスターズ」出場辞退に加え、日本ゴルフツアー機構と選手会で務めている副会長職を辞任する意向を表明した。

 さらに15日、同機構は石川に1カ月の出場停止処分を科した。

 スポーツライターが語る。

「出場できないのは三井住友を含め4試合。高額賞金の大会ばかりで、メジャー最終戦・日本シリーズも含まれます」

 石川に非があることは確かだが、試合に出ることでしか稼げないプロゴルファーにとってあまりに厳しすぎる処分と言えまいか。

 たとえば、プロ野球では、コロナ関連の規則を破る選手がたびたび現れているが、彼らが無給になることはない。元ロッテの清田育宏氏には今季途中に契約解除という厳罰が下されたが、

「彼の場合、まず昨秋の遠征で不倫相手と会食しお泊りしていたことがバレて無期限謹慎処分に。今年5月に処分が解けると、直後に今度は別の不倫相手と密会したというのだから、救いようがない」

 相撲界では、朝乃山(当時・大関)が記憶に新しい。緊急事態宣言下かつ本場所直前であるにもかかわらず、朝まで飲み屋をハシゴしていたのを週刊文春にスッパ抜かれた。6場所出場停止と6カ月間減給50%という厳しい処分が科されたが、彼もまた事情聴取で虚偽の説明をしていた。

不問となったアスリートたち

 一方で隔離破りを犯しても処分を受けていないアスリートもいる。今年3月の日本代表招集後の単独行動によりコロナ感染したセレッソ大阪・瀬古歩夢や、東京五輪で揃って金メダル獲得後、“バブル”を破って両親と会っていた柔道の阿部一二三・詩兄妹など、本誌(「週刊新潮」)が報じただけでも枚挙にいとまがない。活躍した彼らの違反は不問、米ツアー予選会挑戦のために渡米するも惨敗した石川はアウト……なんて道理があるわけない。

「遼は、未経験者やジュニアを対象にした講習会を開いたり、下部ツアーを主催したり、土曜のプロアマ開催や地方巡業を提唱したり、選手会や機構の副会長として多大な貢献をしてきた。ピンフラッグに優勝選手がサインしてファンにプレゼントすることを発案したのも彼です。選手としても、試合後に積極的にサインに応じ、東日本大震災の義援金に寄付もしている。そんな彼がいっときでもツアー最前線から姿を消すことは、ゴルフ界にとって大きな損失というほかありません」

 そもそも石川が違反したのは、感染拡大期間中に違反した他の連中とは異なり、全国の新規感染者が激減し、隔離期間短縮論議も始まった時分のことだ。

 もはや、過剰な吊るし上げより、冷静さを取り戻すべき頃合いであろう。

「週刊新潮」2021年11月25日号 掲載