「DeNA3−5ヤクルト」(3日、横浜スタジアム)

 同点で迎えた九回2死一塁から、二盗を決めたヤクルト・並木。勢い余って二塁ベースをオーバーし、慌てて二塁に戻ろうと右手を懸命に伸ばしたが、激痛に顔をゆがめていた。なんとかベースにタッチすることができたが、突っ伏したまま動けず、球場に騒然とした空気が流れた。

 異変を察知したのはDeNAの牧。三塁側のヤクルトベンチに向けて、自身の腕を叩くようなしぐさを見せながら、早く二塁ベースに来るように求めた。並木は左肩を脱臼しており、トレーナーに付き添われながら、自身で左手を支えるようにしてベンチに戻った。

 ヤクルトファンからは「牧選手の素早い行動に感謝!」「これぞスポーツマンシップ」「敵と味方だけど相手を思いやる行動は拍手以外にない」「心温まるシーンだったよね」「牧君の顔が緊迫感を伝えてた」といった感謝のコメントが集まっている。