「セミのぬけがらは食べられるの?」子どもたちの素朴な疑問が詰まった『子ども科学電話相談』がおもしろい

「セミのぬけがらは食べられるの?」子どもたちの素朴な疑問が詰まった『子ども科学電話相談』がおもしろい

 いろいろなものに興味を持ち、不思議を感じていた幼少期。あの頃は、解明されない謎のすべてに感情が動かされていたような気がします。そんな童心をすっかり忘れてしまった筆者に、“謎を楽しむ心”を思い出させてくれるラジオ番組があります。それは、NHKラジオ第1で放送中の『子ども科学電話相談』です。同番組は、全国の子どもたちの質問に対して専門家の先生たちが真摯に答えるラジオ番組。

 これまで35年間、夏休みや冬休み、春休みなど子どもたちの長期休業に合わせて放送されていたのですが、2019年4月からは毎週日曜のレギュラー放送になりました。6月には、名作Q&Aを集めた書籍『NHK子ども科学電話相談 おもしろギモン大集合!!』(NHK出版)が発売。ここで、本書に収められているおもしろギモンの一部をご紹介します。

■小学1年生女子「どうしてモモはチクチクするの?」

 この質問に答えてくれたのは、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 上級研究員のアキリ亘先生。モモに水をかけると、実の上を水がすべり落ちて“実が水にぬれにくい”という特徴があるそう。

アキリ先生「植物はじめじめしていると病気になりやすいけど、毛があるとそれをふせぐことができる。これがひとつめのいいことです。
 それから、小さな虫がモモを食べようとしても、あの細かい毛がじゃまして食べにくいの。これがふたつめのいいこと。
 ほかにもいろいろ考えられるけど、モモはあの細かい毛でチクチクして、自分の体を守っているんですよ」

 モモに毛がある理由がわかっただけでなく、筆者は「ああ、私はいつの間にか『モモはチクチクしているもの』とだけ認識して、その存在理由を追求しようともしなかったな……」と、自分の浅はかさを嘆きました。このように、とても素朴な疑問だけど答えられる大人はあまりいなそうなQ&Aにあふれているのが「子ども科学電話相談」の魅力のひとつです。

 そのほかにも、天文、恐竜、鳥、昆虫、動物、人工知能などなど、さまざまな質問が番組に寄せられます。

 たとえば、セミのぬけがらは食べられますか? という質問に対して、箕面公園昆虫館副館長の清水聡司先生は「食べられると思います。ただ、そのままパリパリ食べてもおいしくないよ」と答え、セミのぬけがらはエビやカニのからと同じで食べられる成分でできていることを伝えます。

清水先生「興味があるなら、油でカリッとあげて、塩で味付けするといいと思います。どうしても食べたかったら、かならず火を通してもらおうね。でも、中身が入っているほうがおいしいと思うよ」

 なんと、セミのぬけがらの調理法まで提案してくれた清水先生。先生の回答を聞いた小学2年生の女子は「とったときはおいしそうだったけど、ちょっとかじるだけでいいかな〜って、思い直した」と改心しました。その後、彼女はセミのぬけがらをかじったのでしょうか……気になりますね。

 また同番組の名物でもある、恐竜にめちゃくちゃ詳しい小学生と化石発掘の第一人者・小林快次先生との対決に、鳥類学者の川上和人先生が乱入して話題になった伝説の質問「いちばん強い恐竜はなんですか?」も収録されている、ファン垂涎(?)の一冊。

“学ぶこと”のおもしろさが詰まっている「子ども科学電話相談」。夏休みも終盤、本書を片手に放送を聞くとさらに楽しめるかもしれません。

文=とみたまゆり


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