年末調整の時期がやってきたが、書類の提出をうっかり忘れてしまったら、本来受け取れるはずの還付金がもらえず、損をしてしまうことがある。もし、年末調整をしなかった場合、どのような控除が受けられなくなってしまうのか?また、いつまでに書類を提出しなくてはならないのかということも合わせて知っておきたい。

■年末調整をしないと損します!忘れたときの対処法も解説

毎年、何げなく繰り返している年末調整の手続きだが、書類を提出しなかったらどうなるのか?ここでは年末調整とはどんなものか、忘れてしまったときにはどうすればよいかを解説する。年末調整の仕組みを正しく知って、損をしないようにしたい。

●年末調整をしないとどうなるの?

申告書の提出忘れなどで年末調整が受けられなかった場合、どうなるのか?

年末調整は過不足を精算し、払いすぎた税金を還付する手続きだ。

まず、この還付が行われない。また、本来なら認められる控除も適用されないため、総所得金額が高くなり、納める税額が多くなってしまう。

また、所得金額が高くなると、翌年の地方税にも影響する。

このように年末調整をしないとさまざまなデメリットがある。

●年末調整はいつまでにするの? 遅れるとどうなる?

多くの会社では、申告書の提出は11月中に行われる。期間中に提出できなかった、提出するのを忘れてしまった場合は、速やかに会社に相談しよう。

会社では12月に年末調整を行い、年末調整に関連した書類を1月31日までに所轄の税務署に提出する。

このため、締め切りを過ぎていても対応してもらえる場合もあるので、まずは相談することが大切だ。

どうしても間に合わず、年末調整が実施されなかったときは、自身で確定申告をすることになる。

■年末調整で忘れたら大損する控除とは?

会社員の場合、社内の手続きで年末調整が済むが、せっかくできる「控除」の申告をしないでいると、本来受け取れるはずの還付金がもらえず、損をしてしまうことがある。

●扶養控除──仕送りをしていれば離れて暮らす親も対象

扶養控除は「生計を一にする年齢16歳以上の親族」のうち、年収103万円以下の人がいる場合に可能な控除だ。

ここでポイントなのが、離れて暮らす親であっても、生活費や療養費などの名目でお金の仕送りをしている場合は、その親を扶養に含めることが可能であるという点だ。

扶養控除は一緒に暮らしている家族だけが対象だと勘違いしていると、仕送りをしている親の分の扶養控除を受けられず、損をする。ちなみに離れて暮らす親の分の控除額は、1人につき48万円となっている。

●ひとり親控除──2020年から新たにスタートした控除

ひとり親控除は、未婚のひとり親の場合に受けることができる控除だ。

離婚した人などに対する「寡婦(夫)控除」はこれまでもあったが、ひとり親控除は2020年に新たに新設された。そのため、対象者であってもこの控除を知らない人は少なくないはずだ。

結婚をしていないひとり親であれば、年収が500万円以下で子供がいる場合に適用される。控除額は35万円だ。

文/編集・dメニューマネー編集部