「今月の日経平均は、あまい。円高ドル安がもう少し進めば、日経も回復するだろう」──。

証券業界では、相場の値動きを表現する独特な専門用語が飛び交いますが、「あまい」とは、こんな風にある相場の値動きを表現しています。

この「あまい」は、どんなの様子を指しているか分かりますか。

■「あまい」の反対語は「堅い」

「あまい」は、相場が下がり気味の状態のことで、“軟調”と同じ意味です。値下がりの程度が軽い場合は「小甘い」(こあまい)といいます。また、個別の株だけでなく、日経平均株価指数など相場全体の動きに対しても使われます。

反対に、下がる気配が見られないほどしっかりしている“堅調”の状態は「堅い」と呼ばれています。

■卯年は相場が跳ね上がる?

ほかにも、証券業界では干支にちなんだ相場の格言があります。たとえば、2023年の干支である「卯」には、「相場が跳ねる(上がる)」と言われています。

卯年の日経平均株価の年間騰落率(大発会から大納会までの終値)は、戦後の1949年以降、16.9%です(大発会に買った株が大納会に16%くらい上がっているという計算になる)。

戦後の卯年は6回ありましたが、年間騰落率がプラスだったのは4回です。マイナスだったのは、日本銀行が公定歩合(中央銀行が民間の金融機関に資金を貸し出す際の基準金利)を引き下げた1963年と、東日本大震災のあった2011年です。

文/編集・dメニューマネー編集部