いつも大人しい看板犬が子どもに飛びかかって大ケガ! 判決は?

いつも大人しい看板犬が子どもに飛びかかって大ケガ! 判決は?

ホントにあった、犬にまつわる事件簿を紹介!

この連載では、過去に実際に起こった犬がらみのトラブルと、それに対して裁判所から下された判決について解説します。同じような事件が起こった場合の参考になります。

今回ご紹介するのは、東京地方裁判所で昭和53年1月24日に判決が出た事例です。

※この記事の解説は、ひとつの例にすぎず、まったく同一の解決・判決を保証するものではありません。個々の事件の判決については裁判所に、解決策はその当事者に委ねられます。

お話してくれたのは、渋谷 寛先生。
弁護士/渋谷総合法律事務所。ペット法学会事務局次長。動物の医療過誤訴訟を担当するなど、ペットと法律の問題に力を注ぐ。共著に『Q&A ペットのトラブル110番』(民事法研究会)など。

看板犬が小学生の女の子の顔にケガをさせた

店の訪問客が近づける位置で愛犬を飼育していた


Aさんは、ふだんから菓子店の入り口付近に愛犬をつないでおくことが多く、事故が起こったときも、愛犬は菓子店の訪問客が近づくことができる位置にいました。愛犬は、ふだんはおとなしく、これまで人を噛んだりすることはなく、問題になることはありませんでした。

ところがある日、愛犬は菓子を買いに来た小学生の女の子に飛びかかり、顔を爪でひっかいて切り傷を負わせてしまいました。女の子は、鼻の下から上くちびるのあたりに、入院して治療を受けるような大ケガを負い、その後も1年以上通院して治療を受けるほどでした。その間、2度にわたり手術を受け傷は完治しましたが、わずかながら顔に傷あとが残ってしまいました。女の子と女の子の両親は、治療費と精神的苦痛による慰謝料を求めて、飼い主のAさんを訴えました。

訪問客が愛犬に近づけないようにするべきだった

裁判では、Aさんは愛犬が温順な性格で、これまで人を噛むことはなく、きちんとリードでつないでいたことなどを主張しました。しかし裁判所は、犬がこれまで人に危害を加えることがなくても、飼い主以外の他人には攻撃的になる可能性は予見できたと判断。訪問客が犬に近づかないように注意をしたり、張り紙で注意を促したりすることもしていなかったため、注意義務を怠ったとして、Aさんに、治療費や損害賠償を支払うよう命じました。

店側の不注意として、約80万円の支払いが命じられた


ふだんおとなしい犬で、相手から近づいてきた場合でも、とっさに何が起こるかわからず、人を噛んでしまったら、やはり飼い主さんの側が注意すべきだったと判断されることがあります。愛犬が家族以外の人とふれあうときは、愛犬の様子をよく見るなど細心の注意を払い、事故が起こらないようにしましょう。

参考/「いぬのきもち」2017年4月号「ホントにあった犬の事件簿」
イラスト/macco
構成・文/豊島由美


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