佐藤浩市が安倍首相を揶揄? 有名人参戦の大炎上が「空騒ぎ」に終わった理由

佐藤浩市が安倍首相を揶揄? 有名人参戦の大炎上が「空騒ぎ」に終わった理由

 映画「空母いぶき」で首相役を演じた俳優・佐藤浩市の発言が思わぬ炎上を招いている。きっかけは、産経新聞記者のフェイスブックへの投稿。佐藤が役作りについて語った漫画「ビックコミック」でのインタビュー記事に言及したものだ。



<観に行こうかと考えていた映画『空母いぶき』に関心を失った件について。(中略)佐藤浩市氏がこう述べているのが掲載されていたのを読んでしらけたからです。

「最初は絶対やりたくないと思いました(笑)。いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね」

「彼(首相)はストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまうっていう設定にしてもらったんです。だからトイレのシーンでは個室から出てきます」(後略)>

 この投稿がネット上で拡散され、「(第一次政権時に潰瘍(かいよう)性大腸炎を患った)安倍首相を揶揄(やゆ)している」として大炎上した。

 作家の百田尚樹氏はツイッターで<三流役者が、えらそうに!!><思想的にかぶれた役者のたわごと><「下痢する弱い首相にしてくれ」という一役者の要求に、脚本をそう変えたと聞いて、もう絶対に観ないときめた>と怒りの投稿を連発した。

 幻冬舎社長の見城徹氏も<最初から首相を貶(おとし)める政治的な目的で首相役を演じている映画など観たくもない。>などと投稿した。

 対して爆笑問題の太田光は、ラジオの中で百田氏や見城氏について言及した。

「ちょこっと言ったことを変な風に自分なりに解釈してさ。なんだかんだギャーギャー騒ぐんだな。(中略)迷惑だろうね、安倍さんもね。(中略)演出として提案したと。それは別に安倍さんのことじゃない」

 ウーマンラッシュアワーの村本大輔は<違う考えに臆病でストレスに弱い三流愛国者達>とツイッターに投稿し、漫画家の小林よしのり氏はブログで「ネトウヨどもがギャーコラネットで騒いでいるらしい。(中略)権力に対する批判精神を持っているのは立派なことだ」と佐藤を擁護した。

 本人を差し置いて、「反発派」と「擁護派」が場外乱闘を繰り広げる格好。成蹊大の西兼志教授(メディア論)は「今回の炎上は空騒ぎ」だと指摘する。

「きっかけとなった投稿は火種ですらないんです。安倍首相を想起させる含みはありますが、『都合よく切り取った』先の『再編集する』というフェイクニュースの作法はなく、映画に関心がなくなったと言っているだけ。佐藤さんも役者として役作りについて話しただけで、火種もないのに“炎上”したんです。否定的な発言は偏った思い込みによるものでしょう」

 大手芸能事務所の関係者もこう憤る。

「最近はささいなことですぐ騒がれる。昔ならたたかれなかったことで、役者が発言に注意しなきゃならないのはおかしい」

 西教授は警鐘を鳴らす。

「父の三國連太郎さんは権力に対して批判的でした。反体制的な発言が許されない昨今の風潮が続けば、俳優は商業的なことしか言えなくなってしまいます」(本誌・秦正理)

※週刊朝日オンライン限定記事


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