木村拓哉(47)の快進撃が止まらない。年初に発売された初のソロアルバムは発売初週に約13万枚を突破。俳優業のほうも昨年10月クールに放送されたドラマ「グランメゾン東京」(TBS系)の最終回視聴率が16.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)、平均視聴率が12.9%と大健闘したほか、正月2夜連続で放送されたフジテレビ開局60周年特別ドラマ「教場」も視聴率は15.3%をマークするなど、芸能メディアやSNS上では「やっぱりキムタク」の大合唱が巻き起こっている。



 SMAPの解散騒動では“1人悪者”にされたこともあったが、昨年は主演映画「マスカレード・ホテル」も興行収入が40億円を超える成績を収めており、木村個人のポテンシャルの高さが改めて浮き彫りになった。

「『グランメゾン東京』に関しては、TBSのヒット枠『日曜劇場』での放送なので平均視聴率15%以上の期待もかかっていましたが、それには到達できませんでした。ただ、昨年はテレビ業界全体が深刻な日照り状態だったので、その中ではかなり健闘したほうでしょう。視聴率以上に、今年につながる効果があったことがソロアルバムや『教場』のヒットで証明されたと思います」(テレビ情報誌の編集者)

「教場」の原作本も予想を上回る売れ行きで書店では品薄状態になるほどに。ある民放ドラマ制作スタッフもドラマ「教場」のクオリティの高さに太鼓判を押す。

「ドラマの制作費も破格だったようで、1話あたり1.8億円だったという噂です。開局周年ドラマということもありますが、木村拓哉が主演するということでそれだけのお金を引っ張れたのだと思います。そのおかげもあってか特にキャスティングは難航したようですが、木村さん以外の俳優もかなり豪華。また役どころも工藤阿須加や川口春奈などの若手をフックアップする立場を演じており、他のドラマのように『キムタク中心』というだけじゃなかったことが、結果的にヒットに繋がったんだと思います。今後、木村さんは『教場』で見せた、若手を引き立てるベテラン俳優としての立ち位置が期待できそうです」

 一方、「教場」で目覚ましい数字を取ったことで、同じフジテレビの人気シリーズ「HERO」の続編の噂も上がっているが、その可能性はあるのか。

「木村さんは今年の予定がすでに詰まっているようです。まず4月クールではテレビ朝日系ドラマ『BG 〜身辺警護人〜』の続編が内定しており、『HERO』続編への期待が高まっているかもしれませんが、木村さんもすでにアラフィフに差し掛かっている中で、“型破りで正義感の強い検察官”という役柄にはさすがに無理が生じそうです。それよりも『教場』で見せた冷徹な教官役など、“新しい木村拓哉”が見たいという声に応えていくのでは。そういう意味で『教場』がシリーズ化する可能性は多いにある」(放送作家)

■木村に熱狂した世代の子どもがハマる?

 実際、「教場」の原作本では今回放送された話の続編「教場0 刑事指導官・風間公親」と「風間教場」(ともに小学館)がすでに刊行されている。また、続編を期待させるような演出がドラマ中にもあった。

「ドラマの後編に三浦貴大、伊藤健太郎、上白石萌歌、佐久間由衣などの若手人気俳優がキャスティングされていたんですが、なんと彼らの出演はエピローグに1カットだけ見せられた新年度の生徒役だったんです。他局のドラマでは2番手とまではいかなくても4〜5番手くらいの若手俳優・女優たちをそのシーンのためだけに使うのはさすがにもったいない。原作も続編がすでに発売されているわけですし、連ドラ化や映画化がすでに決まっているのかもしれません」(同)

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、木村の快進撃についてこのように考察する。

「確かに『グランメゾン東京』から『教場』の流れは、俳優としての彼の底力を感じさせるに充分なほど見ごたえがありました。優秀なスタッフや共演者が周りに集まっていることも一つの要因だと思いますが、それも多くの人を引き寄せる彼の人間的魅力によるところが大きい。『あすなろ白書』や『ロングバケーション』などで彼に熱狂した親世代の影響によって、その子どもである10代のファンが増えつつあるとか。従来のイメージをキープしつつ、新たな面を見せることを恐れないアグレッシブな姿勢でファンの循環も生み出している。理想的なキャリア形成は芸能人ならずとも大いに見習うところがあると思います」

 俳優としてポテンシャルを発揮し更に新境地まで開拓してみせた木村拓哉。今後しばらくはドラマ番長として、日本の映像界を引っ張っていってくれるに違いない。(黒崎さとし)