山崎育三郎さんが初めてフルオーケストラで挑むコンサートツアー「billboard classics 山崎育三郎 Premium Symphonic Concert Tour 2021 ‐SFIDA‐(スフィーダ)」を開催する。意気込みや最近の活動などを聞いた。



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──ミュージカル俳優として活躍してきた山崎さん。フルオーケストラとのツアーは初めて。

山崎:ミュージカルでは、フルオーケストラの大体3分の1ぐらいの演奏者です。総勢およそ60人のフルオーケストラをバックに一人で全曲をお届けするというコンサートは、あまりないことなんですよ。僕が尊敬する憧れの玉置浩二さんが「billboard classics」でオケと共演されています。実際、玉置さんのコンサートに行かせていただきましたし、DVDや映像で見てきたこともあって夢のステージでした。僕もいつかフルオーケストラと一緒に行う全国ツアーを、と目標にしていたので、お話をいただいた時はうれしかったです。

──コンサートは2部構成。1部がミュージカル俳優としての山崎さん、2部は歌手や俳優としての山崎さんを感じられる曲目を選んだ。

山崎:これまで全国ツアーは歌手として、オリジナル楽曲、CDやアルバムから歌ってきました。ディナーショーではミュージカルの楽曲を歌い、コンサートと分けていたんです。でも今回は、僕が行ってきたすべてをフルオーケストラでお届けするというところに、一つのコンセプトがあります。今まで分けていたものを一つにするという意味で、すごく大きなステージになる。

 1部は12歳でデビューした時の楽曲から、フルオーケストラで奏でていく。2部はツアーでやってきたようなオリジナル曲などをフルオケバージョンでお届けします。朝ドラ「エール」で歌った全国高等学校野球選手権大会の歌である、「栄冠は君に輝く」をフルオケで歌うのも大きな挑戦だと思っています。

──そんな曲の構成は、山崎さんのサービス精神の表れと言えるかもしれない。

山崎:僕のファンはミュージカルで好きになってくださった方もいれば、朝ドラやディズニーの映画「美女と野獣」で好きになった方もいます。あるいは、バラエティー番組だったりコンサートだったり。これだけバラバラのきっかけで応援してくださるファンがいるアーティストはなかなかいないんじゃないかと思うくらい(笑)。だから、聴きたい曲もみなさんそれぞれ。今回はどなたが来ても楽しめる曲目になっています。

──俳優、歌手……とさまざまな顔を持つ山崎さんならではだが、ご自身に肩書をつけるとしたら、何だろうか。

山崎:理想としては、肩書が関係なくなったらいいと思っています。僕はエンターテインメントという大きなくくりですべて一緒だと思っているんです。僕はヒュー・ジャックマンさんが好きなんですが、彼はハリウッドスターであり、ミュージカルのステージにも立ち、司会もやり、ミュージカル映画で歌も歌い、歌で世界ツアーも行い、バラエティーにも出演する。肩書なんてなくて、ヒュー・ジャックマンはヒュー・ジャックマン。自分が輝けるところで活動しているだけという。僕も彼のように何とかの人、と決めたくないという気持ちがあります。ただ、僕はミュージカルという場所が好きで、ミュージカル俳優としてデビューし、子供の頃から歌、ダンス、お芝居をずっとやってきた結果、今、その一つひとつにもチャレンジできる。ミュージカルのお陰で幅が広がったとすごく感じています。

(構成/構成・坂口さゆり)

山崎育三郎(やまざき・いくさぶろう)/1986年生まれ、東京都出身。舞台やコンサート、ドラマなど幅広いジャンルで活躍。NHK大河ドラマ「青天を衝け」に伊藤博文役で出演。「billboard classics 山崎育三郎 Premium Symphonic Concert Tour 2021 ─SFIDA─」が6月15日を皮切りにスタート。

>>【後編/山崎育三郎 公演中止でもモチベ保つ「今しかない」精神】へ続く

※週刊朝日  2021年6月25日号より抜粋