「ドMが多くなる」という声も…東京理科大で人気の学科とは?

「ドMが多くなる」という声も…東京理科大で人気の学科とは?

 看板学科の評価が大学のブランド力を示す時代となった。大学の顔である「至高の学科」を訪ねる。今回は東京理科大学・ビジネスエコノミクス学科。



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 東京理科大といえば、理系を主軸とした学科をずらりとそろえているイメージがあるが、2016年4月に創設したのが経営学部ビジネスエコノミクス(BE)学科だ。この学科もれっきとした理系なのだが、受験生の人気が集まっているらしい。

 創設当初の偏差値は57.5(河合塾、一般入試<B方式>)だったが、徐々に認知され、18年は60にまで上昇した。他の難関私大の経営系学科と比較すると、低い偏差値に見えるが、実はそうではない。

 センター試験の数学は数IAと数IIBの科目を受験できるが、理系の経営系学科であるため、BE学科の入試には両方の科目が必須。数IIBのほうが難しく、受験生泣かせの科目であるが、BE学科を目指すには、この科目を攻略しなければならない。また、独自入試では国語と数学が選択できるが、受験生の半数が数学を選ぶという。BE学科の施建明教授はこう言う。

「学力がある受験生が多いため、理系の偏差値は文系よりも低く出る傾向にある。だが、東大や東工大、早慶の併願先となるなど、難易度は高い」

 なぜ経営系なのに理系の学科なのか。BE学科の下川哲矢教授は「経営の研究方法が理系に変わっているのは、世界的な潮流」と説明する。経営の現場では、あらゆる情報が数理・数量化され、膨大なデータを元に、科学的な分析や意思決定をすることが重視されつつある。BE学科が目指すのは「科学的に分析し、決断できる」人材の輩出だ。AIやビッグデータなどに関する授業のほか、ビジネスの分析で重視されてきている計量経済学やゲーム理論などを学び、経営感覚を磨いていく。

 AIやビッグデータの活用に不可欠なプログラミングには特に力を入れ、アール、パイソン、マトラボといったプログラミング言語を操るのはお手のもの。BE学科の梅澤正史教授は「他大学の経済、経営系の学科と比較しても、このレベルの学習内容は異色と言えるでしょう。社会に出てもプログラミングで困ることはない」と語るほどだ。

 このほか、BE学科の人気を支えるのが“面倒見の良さ”だ。1、2年次は経済学や会計学、ファイナンス、データサイエンスなどが必修となり、微分積分、線形代数、確率・統計などの授業では90分の講義の直後に、90分の演習をし、知識の定着を図る。中間試験を実施する授業が多く、卒論も必修だ。前出の下川教授はこう言う。

「1、2年次は朝から晩まで勉強に取り組まないとついていけない。最初は『あぁ、しまった』と後悔する学生も多いようですが、次第に慣れてくる。学生からは『ドMが多くなる』という声が出ています(笑)」

 キャリア教育にも力を入れている。キャリアデザインの授業では、1年次に経済学の知識を駆使して科学的に自らのキャリアを考える。2年次は金融庁や銀行、証券などから専門家を招き、お金に関する知識やそれを使いこなすノウハウを学ぶ。3年次には面接対策やエントリーシートの書き方、適性を見いだせる企業の探し方などを学ぶ。

 1期生は来年卒業を迎える。多くの企業はこうした学科で学び、成長する人材を求めており、コンサル会社や金融、メーカーなどでの活躍が期待される。BE学科の人気はさらに高まりそうだ。(本誌・吉崎洋夫)

※週刊朝日  2019年3月29日号


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