ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、猫のペルちゃん(21歳)です。

*  *  *
 アメリカセンダングサってご存じですか? そこいらの空き地でよく見かける黄色い花をつける雑草です。1センチほどの種にはトゲが2本。

 秋になると、これがわが家の飼い猫の体にくっつくんです。時には数百本単位の種がビッシリ。思わず、「ん!? おまえは猫じゃなくてハリネズミやったんか〜」と突っこみたくなるほどに。

 この猫がまたノラ生まれノラ育ちなのに長毛種(写真、雌、名前はペル、21歳)。絡みついた種が取りにくいったらありゃしない。かといって放っておくとみっともないし、健康にも悪いとか。

 そこで最初は洗ってみました。が、これが大失敗。生まれて初めてのシャワーにパニックになった猫が風呂場を飛び出し行方不明に。やっと数日後、近所の農作業小屋で見つけました。

 次は人力。指で一つずつ取るのですが、私は恐ろしく不器用な上に目が悪い。周りの毛までむしってしまい、猫大暴れ。手の甲を引っかかれて、化膿。「猫ひっかき病」で病院のお世話になりました。

 冗談みたいな病名ですが、これが正式な名前なんだそうです。

 あれこれ試行錯誤の末、先が細いピンセットを駆使する技を身につけました。寝ているすきに種だけを引き抜くのです。

 ところが、このところ体につけてくる種の数がめっきり減りました。足腰が弱って外出が減ったのと、毛が薄くなって種のくっつきようがなくなったから。

 休日、膝の上で猫とも思えぬ豪快ないびきをかいて眠っている彼女の背をなでながら「ペルちゃん、お互い年くったねぇ」と話し掛け、小さな、けれど胸いっぱいの幸せをかみしめています。(愛知県日進市/63歳/パート)

【原稿募集中!】
「犬ばか猫ばかペットばか」では、みなさまからの原稿をお待ちしております。
原稿は800文字程度で、ペットのお写真を添付のうえ、下記メールアドレスまでご送付下さい。
必ず名前、住所、年齢、職業、電話番号のご記入をお願い致します。
尚、掲載は本コーナー(外部配信含む)と「週刊朝日」の誌面となります。謝礼は6千円。
mypet@asahi.com
※著作権は本社に帰属します

※週刊朝日  2021年5月21日号