「コンビニ百里の道をゆく」は、53歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 とにかくササッと、早く買い物がしたい。忙しく働いておられる方の中には、コンビニにスピード感を求める方も多いと思います。

 ローソンでは、今年10月、レジに並ぶことなく買い物ができるウォークスルー決済「Lawson Go」を導入した店舗をオープンしました。

 お客様は登録した専用アプリでQRコードをかざして入店。商品を手に持って店外に出れば、事前に設定した決済手段でレジを通すことなく自動的に決済できる技術です。

 ローソンでは、温かい接客で、ほっと一息ついていただきたいと考えています。

 ただ、一般的な路面店ではなく、たとえば企業のオフィスやホテル内など、閉鎖立地の小さな店舗の中には、お客様が「レジ精算の時間を待たず、ササッと買い物ができればいい」と希望される場合もあります。

 今回のお店も、三菱食品本社内にある社員専用店舗。そんなタイプの店舗を中心に、「Lawson Go」の展開を考えています。

 ホテルでのニーズも高まりそうです。コロナ禍によって進んだのが、自動チェックインですよね。そのまま部屋に直行して、くつろぐ。そのようなタイプのホテルでは、キーを使ってホテル内のローソンでレジに並ばずササッと買い物。そんなニーズもさらに高まってくると思います。

 レジが無人だと、お酒とタバコの販売をどうするかという課題はあります。

 ただ、ホテルだとチェックイン時に年齢確認もありますので、キーでの買い物は可能でしょう。通常の店舗なら、たとえばアプリで登録する際に年齢確認も済ませておき、20歳未満の方がお酒を購入しようとしたら、お店を出る際にピピッと音が鳴る。そんな仕組み作りも含めて、しっかりと進めていきたいと考えています。

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

※AERA 2022年12月5日号