天皇陛下64歳の一般参賀で手を振る愛子さま。タイミング計るためにときおり確認するなど、初々しさが残る=2024月2月23日、宮殿東庭、代表撮影/JMPA

 事前の応募なしでの一般参賀は4年ぶりとあって、みぞれが交じる厳しい寒さの中、たくさんの人がお祝いのために皇居を訪れた。誰もが楽しみにしているのが、天皇陛下と皇后さま、そして愛子さまら皇族方のお手振りだ。ベランダに姿を見せてから退出するまで、4分ほど。そのわずかな間でも天皇陛下や皇族方の横顔やお人柄が伝わってくる。

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 お手ふりは午前中に3回あった。10時過ぎ、宮殿「長和殿」のベランダに姿を現した愛子さまは、すこしだけ緊張している様子。 隣に立つ皇后雅子さまが、宮殿に集まった人びとの左後方に目を向けながらも一瞬、愛子さまに目線を移して何かを話しかける。娘が抱える緊張ごとそっと包み込むような優しい表情だ。愛子さまは、雅子さまと同じ方向に目線を移すと、集まった人びとに、にっこりと笑いかけた。

雅子さまにそっくりな品の良い愛子さまの所作=2024月2月23日、宮殿東庭、代表撮影/JMPA

 愛子さまが一般参賀に参加するのは、今回で3回目。成年は一昨年12月に迎えたものの、コロナ禍で中止が長く続いたため、23年の新年一般参賀がデビューとなり、昨年の天皇誕生日で2回目。今年の新年一般参賀は、能登半島地震の被害を考慮して中止。天皇陛下が64歳の誕生日を迎えた今回が3回目となった。

 一般参賀でのお出ましやお手振りは、ご身位の順に決まっている。 ベランダへのお出ましは、天皇陛下そして皇后陛下、皇嗣家の秋篠宮さま、紀子さま、天皇家の長女の愛子さま、最後は秋篠宮家の次女、佳子さまの順であった。

「先月発生した能登半島地震によって亡くなられた方々に、あらためて哀悼の意を表するとともに、ご遺族と被災された方々に、心からお見舞いをお伝えいたします」

 天皇陛下が、能登半島地震の犠牲者への哀悼と遺族と被災者へのお見舞い、そして寒さや雪で苦労する人びとへの労わりを込めた「お言葉」を読み上げた。

 ひと呼吸あけて、お手振りが始まる。

紀子さまと佳子さまは、余裕を感じさせる。秋篠宮さまは、庭で手を振る人を見つけたのか、おろした手を再び挙げてお手振りを何度も再開する優しさも=2024月2月23日、宮殿東庭、代表撮影/JMPA

 天皇陛下、そして皇后雅子さまが、すっと手を挙げて、そこから流れるように、秋篠宮さまそして紀子さま、佳子さま、最後に愛子さまが手を挙げてお手振りを始める。全員の呼吸が合った滑らかな動作は、まるでウェーブのようだった。

 陛下と雅子さまはもちろん、紀子さまと佳子さまも仕草に余裕があり最後の瞬間まで笑顔を絶やさず各方面まんべんなくお手振り。秋篠宮さまは、手を振る人を見つけたのか、おろした手を再び挙げてお手振りを何度も再開する優しさも垣間見えた。

 愛子さまの緊張が垣間見えたのは、お手振りを終了する直前。天皇陛下や他の皇族方のように、愛子さまも東庭に集まる大勢の人と目を合わせるかのように、態勢と目線を左右に往復させてまんべんなくお手振りを終えると、次はお手振りを終了するタイミングである。天皇陛下、皇后さま、秋篠宮さま、紀子さま、佳子さまと順番通りに自然に手を下ろしていく。

そして愛子さま。チラリと佳子さまがいる右側に視線を動かしたのち、手を下げた。今回は2回目の一般参賀。タイミングを計るのに、まだ慣れないのだろう。笑顔を見せながらも緊張している様子で、初々しさが伝わるものだった。

最後となる3回目には、最後に陛下と皇族方全員が中央に集まる恒例の「サービス」がある=2024月2月23日、宮殿東庭、代表撮影/JMPA

この日、取材に参加していたカメラマンもこう振り返る。

「天皇陛下と皇族方がベランダに出てのお手振りは、午前中に3回ありました。愛子さまは、お手振りのスタートや終了などのタイミングで、チラリと横の皇族方に視線を動かしつつも、にっこりとほほ笑んでいらっしゃった。お若い皇族方のそうした仕草は、春風のようで、とても可愛らしいですね」 

 陛下もお言葉の最後に、「皆さん一人一人にとって、穏やかな春となるよう祈っております」とあたたかなメッセージを伝えた。

これからも一生懸命に公務に取り組む愛子さまの仕草や様子は、春風のように人びとに笑顔を運んでくれるだろう。

 (AERA dot.編集部・永井貴子)

2024月2月23日、宮殿東庭、代表撮影/JMPA
2024月2月23日、代表撮影/JMPA
2024月2月23日、代表撮影/JMPA
2024月2月23日、宮殿東庭、代表撮影/JMPA
2024月2月23日、宮殿東庭、代表撮影/JMPA
2024月2月23日、宮殿東庭、代表撮影/JMPA