中継ぎ投手の名球会入りは難しい? 上原投手は認められるのか

中継ぎ投手の名球会入りは難しい? 上原投手は認められるのか

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏が、巨人・上原投手の名球会入りの可能性について語る。



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 今年も「サントリー ドリームマッチ 2018 in 東京ドーム」に参加した。7月30日に行われたが、現役を引退したばかりの若手から我々のような大ベテランまで、往年の姿を何とか見てもらおうと、みんなで楽しみ、そして真剣に取り組んだ。

 4万5千人もの大観衆が詰めかけてくれて、しかも売り上げの一部がチャリティーへと回る。現役を引退して何年たっても野球は楽しいし、投手ならちゃんとブルペンで投球練習をしてからマウンドに立つ。頭のイメージと体の動きがかけ離れているから、ファンの方々には物足りなかったかもしれないが、それでもみんな必死だった。こういうイベントはずっと続いてほしいと思う。

 名球会でも、1年に1度、ファンの方々に楽しんでもらえる野球教室、そして特別試合などのイベントを行っている。今年は11月24日に東京ドームで行う。どんなイベントになるかは乞うご期待ではあるが、全員が真剣に取り組んでいる。名球会員が一堂に会するのは、1年に1度きり。「このメンバーだからこそ見せられるものがある」と、全員が心の中で思っているはずだよ。

 名球会の話題でいえば、巨人の上原浩治が通算100勝100セーブ100ホールドを達成した。名球会規約の改定はどうするのかといった話題もメディアで目にする。確かに、2千安打を達成して続々と名球会入りを果たす野手に対し、投手は最近10年を見ても山本昌と黒田博樹、岩瀬仁紀しか入会していない。野手の入会条件である「(日米通算)2千安打」と投手の入会条件の「(日米通算)200勝以上か250セーブ以上」では、達成の難易度に大きな差が出るというのは理解している。

 今の現役の投手たちがどうやったら夢や目標の持てる基準を見いだすか。投手の役割の分業化が進む中で、新しい基準を見つけなければならないことは誰もが承知している。ただ、ホールドという基準をどう評価するかだ。1勝や、1セーブと同等の価値として認めるべきかどうかは、しっかりと議論する必要がある。

 中継ぎ投手を否定しているわけではない。ただ、先発であれば最低5イニングを投げ切らなければ勝利は手にできない。セーブも九回に集中力を増した打者をねじ伏せなければいけない。重圧は明らかに違う。誰か一人の意見で決めるのではなく、投手出身、野手出身、そしてベテランから若手の会員全員で知恵を絞らないといけない。

 夏休みに入って、少年少女が球場に足を運んでくれる機会も多いと思う。プロ野球選手にとっては、今が一番の頑張り時でもあるよね。それにしても、セ・リーグは広島が独走している。2位に上がってきたチームをことごとくたたいて、まったく差が詰まらない。田中、菊池、丸、鈴木のうち数人が故障しないかぎり、このまま3連覇まで突っ走るだろう。これまで広島中心にローテーションの柱をぶつけてきた各球団も、戦略の変更を迫られる。2位を目指して、最低でも3位以内に入る決断が求められる。逆にパ・リーグは面白いよ。最後まで1位から4位くらいまでだんごで突入したら、これまでにない熱い戦いが見られる。いずれにせよ、この夏をどう乗り切るかだよ。

※週刊朝日  2018年8月17-24日合併号


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