かつての二冠王にセーブ王…大物メジャーリーガーの「日本移籍」はあるか?

かつての二冠王にセーブ王…大物メジャーリーガーの「日本移籍」はあるか?

 今季のプロ野球は日米ともオフシーズンのストーブリーグに突入。今オフは筒香嘉智外野手(DeNA)と秋山翔吾外野手(西武)、山口俊投手(巨人)がメジャー挑戦を表明し、菊池涼介内野手(広島)も続く可能性があるなど、日本からメジャーへの移籍に注目が集まっている。



 では逆に、今オフに日本に来日する可能性のある実績豊なメジャーリーガーはいるのであろうか……。

 これまでのパターンでいえば、大物メジャーリーガーが移籍するとすれば30代半ばを超えて出番が減り、来季もメジャーリーグでプレーできるかどうか微妙な選手が注目株。例えばケンドリー・モラレスはどうだろうか。

 2015年には指名打者としてシルバースラッガー賞に選出され、最優秀指名打者賞に相当するエドガー・マルティネス賞を獲得したモラレス。2018年には21ホーマーを放ってまだ頑張れるところを見せていたが、36歳となった今季はアスレチックスで開幕を迎えたが34試合で打率2割4厘、1本塁打にとどまり、5月半ばにはヤンキースへトレード。しかし19試合で1ホーマーとここでも振るわず、7月には解雇されてしまった。

 とはいえ、スイッチヒッターで通算213本塁打、740打点は十分な実績。キューバからの亡命組だけに引退後は故郷でのんびりとはいかない事情もある。守備や走塁には全く期待できないが、打撃だけなら日本で戦力になる可能性は十分ある。

 かつてはメジャーを代表するスーパースターになるのではとも言われたマット・ケンプ外野手も、今季途中にメジャーの舞台から姿を消した大物のひとり。2011年にはドジャースで39本塁打、126打点をマークして二冠王を獲得し、ゴールドグラブ賞とシルバースラッガー賞を各2回獲得したファイブツールプレーヤーだった。

 2018年には3度目のオールスターにも選ばれていたが、レッズへ移籍した今季は開幕から不振で、20試合に出場して1ホーマーを放っただけで解雇。その後はメッツに拾われたがマイナーで数試合に出ただけで再び戦力外となった。9月で35歳になったが、メジャー通算で打率2割8分5厘、281本塁打、1010打点、183盗塁はモラレスをしのぐ実績。ただ乱闘で罰金処分を受けたことがあるなど、性格的に扱いづらい面が日本向きではないかもしれない。

 先述の2人に比べればはるかに格は落ちるが、スティーブ・ピアース一塁手兼外野手も一時はメジャーで脚光を浴びたスラッガー。メジャーでの出番を増やしたのは30代に入ってからという遅咲きの苦労人で、レギュラーを張ったことは一度もないが、レッドソックスでプレーした2018年のワールドシリーズでは3ホーマー、8打点の大活躍でMVPに輝いた。メジャー通算では13年間で91本塁打。36歳となった今季は29試合の出場で1ホーマーに終わったが、大舞台で見せた勝負強さは魅力的だ。

 さらに年齢と実績を下げてみると、来日の実現性は高まってくる。実際、すでにヤクルトが今オフにゴールドグラブ賞獲得の経歴を持つアルシデス・エスコバー遊撃手を獲得済みだ。エスコバーはロイヤルズ時代の2015年にオールスターとゴールドグラブ賞に選出。長くレギュラーとして活躍した。しかし昨オフにFAになるとマイナー契約しか結べず、32歳で迎えた今季はホワイトソックスの3Aで打率2割8分6厘、10本塁打、70打点をマークしたがメジャーには復帰できなかった。

 メジャー11年で通算41本塁打とパワーはないが二塁打の多い中距離打者で、狭い神宮球場ならば長打も期待できそう。通算174盗塁の機動力と守備力ももちろんセールスポイントになる。

 さらには巨人が興味を示していると報じられたのが、ゴールドグラブ賞2回のジェラルド・パーラ外野手。こちらはダイヤモンドバックス時代の2011年と2013年にゴールドグラブ賞を獲得し、その後はブルワーズやロッキーズなどで主力として活躍した。

 今季はナショナルズで主に左の代打の切り札として活躍。ジャイアンツからナショナルズへ移籍後の初安打は逆転満塁ホームランで、7月には代打で4打席連続の打点をマークするなど勝負強さを見せた。登場曲の「ベイビー・シャーク」に合わせて手を叩く「シャークダンス」は観客やチームメイトにも浸透し、球団初のワールドシリーズ制覇を達成したナショナルズのムードメーカーとして存在感を発揮。メジャー通算成績は打率2割7分6厘、88本塁打、522打点だ。

 投手は近年では先発よりもリリーフの方が日本での需要が高い傾向。ネームバリューだけでいうなら、元セーブ王のグレッグ・ホランドが今オフにFAになっている。故障明けだった2017年にロッキーズで41セーブを挙げるなどメジャー通算206セーブ、オールスター3回選出の大物だ。

 しかし33歳で迎えた今季はダイヤモンドバックスで40試合に投げて防御率4.54と2年続けての不振。途中でクローザーからも下ろされた。年齢的にもメジャーで再び守護神の座をつかむのは難しく、海外に活路を見いだしてもおかしくはない。

 助っ人外国人という枠からは外れるものの、ダイヤモンドバックスとの2年契約が満了した平野佳寿投手の去就にも注目したい。1年目は防御率2.44と安定していたが、2年目の今季は防御率4.75と苦戦。来年3月で36歳という年齢からもアメリカ残留ならマイナー契約が濃厚だろう。パドレスを退団した牧田和久投手も含め、彼らが日本へ復帰する可能性はゼロではない。(文・杉山貴宏)




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