最下位に低迷する日本ハム。大きな誤算が「不動の4番」として活躍が期待されながら、打撃不振に苦しんでいる中田翔だ。今季35試合出場で打率.197、4本塁打、11打点。得点圏打率.143と寂しい数字が並ぶ。16日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で体調不良を理由に欠場すると、翌17日に登録抹消された。



「元々好不調の波が激しい選手ではありました。ただ今年はスランプの期間が長すぎる。栗山監督も何とか復活してもらいたいと色々な打順で起用していますが、復調のきっかけがつかめない。中田が外れて懸案だった4番は王柏融が務め、新型コロナウイルスで陽性判定を受けた西川遥輝、濃厚接触者と判定された渡辺諒も戦列に復帰してきた。中田は16日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で体調不良のため欠場しました。チームに及ぼす影響力を考えると、スタメンで使わないならベンチに置くより一度ファームに落としてリフレッシュさせた方が良いかもしれません」(スポーツ紙遊軍記者)

 ポイントゲッターとしてチームに欠かせない長距離砲であることは間違いない。過去に3度の打点王を獲得。昨年は自己最多の31本塁打をマークした。本塁打王を獲得した楽天・浅村栄斗の32本に1本差で及ばなかったが、広い札幌ドームを本拠地にしていることを考えればタイトル獲得と同じぐらいの価値がある。

 ところが、今季はストレスのたまるシーズンになっている。開幕から17試合で本塁打なし。本人もいら立ちを隠せなかったのだろう。4月7日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で5回の三振後にベンチでバットをたたき割ると、その後にベンチ裏で転倒。翌日に負傷した右目付近を紫色に大きく腫らした姿でグラウンドに現れ、報道陣を驚かせた。

 同月17日の楽天戦(東京ドーム)で田中将大から初回2死一塁で左中間に先制の2ランを放ち、6回にも から2号ソロ。「いろいろあって目が腫れていたんですけど、今日、こうやって腫れがひいてからヒーローになれたので良かったです」とお立ち台で穏やかな笑みを浮かべたが、その後も長いトンネルが続く。

 自身の32歳の誕生日だった22日のロッテ戦(ZOZOマリン)で屈辱のスタメン落ち。23日からのオリックス3連戦(札幌ドーム)の2戦目で10年ぶりの7番、3戦目は5番。27日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)ではプロ14年目で初の2番と打順が転々と変わる。30日の西武戦(札幌ドーム)から再び4番に返り咲いたが、結果が出ない。今月15日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)は6番で起用されたが快音が聞かれず、11打席連続無安打。打率は2割を切った。

「後輩たちから『大将』と呼ばれていますが、繊細な性格です。不振の責任を背負い込み、ベンチでも険しい表情を浮かべてピリピリした雰囲気が漂っています。決してチャンスがないわけではなく、首脳陣も様々な形で起用していますが今のままでは厳しい」(スポーツ紙デスク)

 最下位だが、首位・楽天に5.5ゲーム差とまだまだ十分にチャンスはある。残り100試合以上残っている中、「中田不在」で新たなチームを構築する。中田もこのままでは終われない。(牧忠則)