日本ハム・新庄剛志監督の就任で想像以上の盛り上がりを見せている。スポーツニュースのみならず、ワイドショーでも一挙手一投足が取り上げられる状況に。 

「派手で何をやらかすかわからないイメージはありますが、発言していることは理論的で的確。現役時代からクレバーなんですがそれを隠すんですよね。吉田輝星ら若い選手達は目の色が変わっていますし、早くも『新庄効果』が出ています。これからどうチームを構築していくか楽しみです」(スポーツ紙デスク)

 ただ、このフィーバーに苦言を呈したのが野球評論家、YouTubeで活動している清原和博氏だった。自身のYouTubeチャンネル「清ちゃんスポーツ」で、11月17日に動画を投稿。新庄監督の就任会見の斬新な服装、発言に言及し、「もうちょっと(服装を)ちゃんとしてくると思ったんですよ。プロ野球の監督になったらある程度ちゃんとしてくる」と不快感を露わに。「プロ野球100年の歴史があるわけですよ。(元巨人の)川上(哲治)監督から始まってね。絶対プロ野球のOBたちは口に出さないと思いますけど、みんな嫌な気分になっているのは間違いないと思います。僕らの年代までの選手までは。若い世代は分からないですよ」と語気を強めた。最後に「選手のみなさん、このプロ野球界を盛り上げてください。ジャージを着ている男(新庄監督)なんかに負けないでください」と締めくくった。

 ただ他のプロ野球OBから清原氏に同調する声は聞こえてこない。YouTubeチャンネル「プロ野球OBクラブ」に、阪神OBの江夏豊氏と田淵幸一氏が出演。25日に配信された動画で新庄監督について話題が及ぶと、江夏氏は「『世も末かと。あの新庄が監督する、プロ野球界は終わりだな』というファンの方もたくさんおられると思う。でも反対に、『あの新庄が監督するんだから、どんなチームを作って、どんな戦い方をするんだ』と、今の若い方というのは昭和の野球ファンとは違った野球の見方をしていると思うんだよね。新しいファン層をどんどん増やしてくれるんじゃないか。そのためには勝たないと。負ければファンは離れていく」と多角的な見方で期待を込めた。

 田淵氏も、「ベテランOBの答え、彼(江夏氏)が全部まとめてくれた。これが異口同音に思っていること。時代は変わったんだよ。ファンを楽しませるというのが新庄は持っている」と同調した上で、新庄監督が発表された後に、元巨人の広岡達朗さんに電話したことを明かした。「『コーチもやっていないのに』って言うと思ったら、広岡さんは言わなかった。『彼はアメリカで色々野球を勉強してやってきただろ?』って。張本さんも彼(江夏氏)と同じようなことを言っていましたよ。これからはお客さんを魅了して楽しませる野球、そして勝つ野球、これをやればお客さんの動員は減らない。新庄監督は面白いよ。稲葉GMになった。(今季)最下位のチームで新しい風を吹き込んでくれた。来年は楽しみよ、新聞読むのもテレビを観るのも」と笑った。

「昔のプロ野球選手は封建的なイメージがあるかもしれないが、考えに柔軟性があります。江夏さんが巨人の王(貞治)さんを打ち取ることに闘志を燃やしたように実力だけでなく、ファンを魅了する野球を見せてくれた。新庄監督はプロ野球の先人たちに対する尊敬の念が強く、現役時代はグラウンドでOBを見つけると挨拶に出向き、礼儀正しかった。格好だけで彼の本質は語れませんよ」(テレビ関係者)

 新庄監督が日本ハム、プロ野球界に新風を起こすことを、プロ野球OB達は楽しみにしている。(安西憲春)