J2に降格することが決まった横浜FCの元日本代表FW三浦知良(54)が来季も現役続行の意向を示し、出場機会を求めて移籍も視野に入れていることが報じられている。

 今季リーグ戦の出場はJ1最年長出場記録を54歳12日に更新した3月10日の浦和戦の1分間のみ。カップ戦も3試合出場のみだった。2006年から横浜FCに所属して今季がプロ36年目。ゴールはJ2時代の17年3月の群馬戦以来4年間遠ざかっている。

「サッカーに対するストイックな姿勢は頭が下がります。若手の良きお手本ですし、カズさんを慕う選手は多くいる。ただプレーヤーとして考えた時、ここ数年は戦力になっていないのが現実です。54歳という年齢を考えれば現役を続けているだけでも凄いですが、スピード、体力的、瞬発力は正直戦えるレベルではない。ある程度走れなければ技術は生かされない。出場機会を求めて横浜FCを退団し、カテゴリーをJ3、JFLに下げてもレギュラーで出場することは厳しいと思います。JFLは恵まれた練習環境ではないチームが多いですが、試合を見てもらえばわかる通り、選手たちはよく走るしハードなコンタクトプレーも多い。もちろん、カズが来ればスポンサー獲得や観客動員が見込めるのでラブコールを送るチームが多いでしょう。ただ、選手としての評価より、広告塔の意味合いが強いのが現実です」(スポーツ紙記者)

 サッカーへの情熱は消えない。それは否定されるべきではないだろう。だからこそ引き際が非常に難しい。

 サッカー解説者のセルジオ越後氏は、自身のYouTubeチャンネルで、「【辛口激励!】カズよ、裸の王様になるな!」というタイトルの動画を3日に配信。サッカーが日本国内でマイナーだった時代からカズが先駆者として築き上げた偉大な実績を紹介し、「Jリーグ発足時のヴェルディ川崎でも活躍して引っ張った。ブラジルはもちろん、国内でもカズダンスとか話題を作った」、「みんなよりも目立つというプロフェッショナリズムは、プレーだけではない。MVPに選ばれた時、真っ赤なスーツで来たよね。スーパースターの感覚を持っている。意識も高いしね。東北の震災のチャリティーゲームで得点して。何世代もカズという名前を覚えている」と称賛した。

 ただ、現在のカズに関しては厳しい言葉を投げかける。

「プレーヤーとしてはもう無理ですよね。だって1シーズンで1点も取らないFWって、あるいは試合出る本数が少ない。これは責任問題じゃないですかね、雇っているほうの。世界のプロはもっと厳しい。貢献しないなら、1年ごとに契約して清算されるのが世界共通ですね。特別扱いというのは、若い選手らに『俺はもっと頑張ったのに戦力外になった。カズさんはずっと続いたな』って。そうならないように気をつけないといけない。彼に責任はない」

 カズが広告塔としてメディアに出ることで、横浜FCの財源になりチームの戦力アップにつながっていることを指摘した上で、「プロの世界で彼が今まで苦労して、挫折とか、W杯行けなかったとか、契約ゼロとかそこから這い上がってきた男がこれでいいのかと、僕はちょっと個人的に思う。引退してチームのオーナーになるとか、もっと彼に相応しいポストがあってもいいんじゃないかなと思う」と疑問を投げかけた。

 カズのファンからも現役続行に関して賛否両論の声が上がる。前人未到の年齢でプレーし続けるレジェンドは文字通り、ボロボロになるまでプレーするのか。(西川秀之)