青森県職業能力開発協会(勝又貞治会長)は28日、青森県立百石高(志村博校長)で「ものづくりマイスター」による実技指導を実施した。同校食物調理科の2、3年生15人が「八戸菓子匠 港むら福」代表の舩場修さんの指導を受け、和菓子の作りの技術を学んだ。

 厚労省の「ものづくりマイスター制度」の一環で、技能の継承や後継者の育成支援を目的に開催。講師を招き、生徒が専門的な知識を学ぶ事業で主に県内の実業高校で実施されている。

 同日は生徒が舩場さんの手本を参考にしながら伝統的な和菓子の練り切り作りに挑戦。あんの形作りや筋模様の付け方に苦戦しながら、繊細な職人の技に触れていた。

 このほか、生徒はゆべしの製造過程も学び、舩場さんの手の動き、言葉などをメモに取りながら一流の技術を吸収しようと努めた。

 同校2年の釜澤侑生さん(16)は「(練り切りは)手の少しの力で形が変わってしまうから作るのが難しかった。作る人によって違いが現れるのが和菓子の魅力だと思う」と話した。

 舩場さんは「和菓子職人を目指す人は急激に減っている。これを機に少しでも和菓子作りに興味をもってくれたら」と期待を込めていた。

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