桜田ひより、声優デビューの相棒は「ゆずはちみつ」と「愛犬アルク」

桜田ひより、声優デビューの相棒は「ゆずはちみつ」と「愛犬アルク」

映画『東京喰種トーキョーグール【S】』『男はつらいよお帰り 寅さん』など話題作に引っ張りだこの若手女優、桜田ひより。6月21日公開のアニメーション映画『薄暮』で声優デビューする。東日本大震災後のいわき市を舞台に、心に傷を負った女子高生・佐智(桜田ひより)と、いわき市に避難してきた高校生・祐介(加藤清史郎)の交流が描かれる。


アニメ好きという桜田ひよりだが、声優業にはアフレコ技術以外にも職人技があることに驚かされた。それは台本のページめくり。「台本をめくる音がマイクに拾われてはいけないので、ページをめくる時は親指だけでめくる。やり方としては、片手で持った台本を後ろに下げて、でも目は映像から離さず、親指だけの感覚でめくる。それがとても難しくて、自宅で沢山練習しました」と熟練の技に苦戦。


台詞だけではなく、息遣いもキャラクターを躍動させる重要な要素ゆえに「事前に恋愛系やアクション系のアニメを観ながら、消音にして自主練しました。自宅でいきなり『うっ!』とか『はっ!』とか言い出したら家族も心配するので、練習するときは家族に事前に伝えてやりました」と照れ笑い。


台本が渡されてからアフレコ収録が始まるまでの期間は、なんとたったの1週間。「その間にほかのドラマや映画の撮影も入っていて、しかも映画では狂気的役柄を演じていたので、声はガラガラ。寝る前に必死にセリフを頭に入れていました」と若さと根性で乗り切った。家族の支えも大きく「今回の声優の仕事に『凄いね!いいね!頑張ってね!』と背中を押してくれて、喉に優しいゆずはちみつの温かい飲み物を作ってくれました。それもあって本番当日にはガラガラ声も治っていました」と感謝しきりだ。

思い出深いのはオープニグシーン。アフレコ収録初日に声を吹き込んだ場面で「セリフを発した瞬間に声が震えているのがわかりました。ドキドキしたけれど、ゆずはちみつを飲んで、監督のアドバイスも聞いて、何度もテイクを重ねました」と初々しい。


祐介役の加藤との初共演も印象深い。「一人で収録しているときはボールを壁に打ちつけている感じがあったけれど、加藤さんと一緒だと感情のキャッチボールがあった」と回想し「加藤さんは何でもできて賢くて頼りになるお兄さんそのもので、お話も沢山させて頂きました。声優としての加藤さんが上手すぎて、引っ張ってもらうことばかりでした」とたくましい先輩に羨望の眼差しだ。


家族、加藤のほかにもう一つ、桜田ひよりが感謝しているものがある。それがオスのトイプードル・アルクの存在。「収録の直前に初めて飼った犬で、私が仕事から帰ってくると尻尾をプリプリ振って迎えに来てくれた。ワンワン吠えていたけれど、私には“今日も頑張ったね!”と聞こえました」とユーモアたっぷり。


収録も無事終了。あとは劇場公開を待つばかり。「クランクアップした時は、達成感の塊が300個くらいドバーッ!と出ました。ひと段落した、という思いがあります」と感無量。今年は『東京喰種トーキョーグール【S】』『男はつらいよお帰り 寅さん』など大作が控えるが「幅広く、色々な役ができる女優さんが目標。オールマイティーに役柄に染まれるような女優さんになりたい」。女優として大きく羽ばたこうとしている。


ヘアメイク:池上豪

スタイリスト:福田亜由美(crêpe)

文・写真:石井 隼人


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