タイ 高まる「海外移住したい」の声=高木香奈
 外国に移住したり留学したりする際の情報交換をするタイ語のフェイスブックグループ「外国に引っ越そう」が5月1日に開設され、開設2日間で50万人以上が登録した。政府の新型コロナ対策などへの不満や閉塞(へいそく)感が背景にあるとみられるが、当局が目を光らせる事態になっている。

 グループ上では、おすすめの国やその理由を紹介し合い、ビザの取得方法などについて情報交換している。欧米に関する投稿が多いが、日本についての投稿もある。ある投稿は、日本移住のリスクに日本語習得の難しさや長時間労働がある一方、公共交通機関の充実などに利点があると紹介する。

 地元メディアによると、グループ管理者はタイ国内の飲食店経営者で、新型コロナで大きな打撃を受け、国外に商機を見いだしたいと、グループを開設したという。

 投稿にはワクチン接種が進まないことへの政府批判や、王室に関する皮肉めいた内容もある。開設数日後、デジタル経済社会省は「君主制を傷つけ、争いを招く恐れがある」と、利用者から苦情があったとして、グループを監視する委員会を設置したと表明。それがかえって世間の関心を集めることにつながったのか、グループのメンバーは増え続けている。

(高木香奈・毎日新聞アジア総局)