ハンガリー 政府支援でEV急拡大=末広徹
 ハンガリーで電気自動車(EV)の普及が急速に進んでいる。同国における2020年の乗用車の新車登録台数は、新型コロナウイルスの影響で前年比20%減と大きく減少した一方、EVの新規登録台数は同66%増の3046台と大幅に伸びた。

 EVの急拡大を後押ししたのは政府の手厚い支援政策だ。同国は30年までにEVの登録を45万台にまで増やす方針を立てており、EVの購入者に補助金を出している。当初は車両価格に関係なく補助率を設定していたが、さらなるEV普及拡大を目指して昨夏には価格の安い車両を対象に補助率を引き上げた。

 20年には総額で約21億7600万円に上る補助金を交付したほか、車両登録税などの非課税化や路上駐車の無料使用、バス専用レーンの走行許可などにも取り組んだ。

 これほどEV普及に熱心なのは、ハンガリーがもともと多くの外資を受け入れることで経済発展を遂げてきた国であり、その中核が自動車産業であるという事情がある。欧州全体で環境規制が強化され、外資の自動車産業もEVへのシフトが求められる中、同国は新時代のハブとなるべく動き出している。

(末広徹・JETROブダペスト事務所)