英国 運転手不足で給油所が一部閉鎖=酒井元実
 英国にあるガソリンスタンド(GS)の多くが一時的に休業に追い込まれる騒ぎになっている。製油所にガソリンの在庫はあるものの、トラックの運転手が不足し、GSに搬入されないためで、市民の間で困惑が広がっている。

 英国では、ブレグジット(英国のEU離脱)を経て、多くの欧州連合出身の出稼ぎ運転手らが「単純労働者による英国内就業の禁止」により里帰りを迫られた一方、コロナ禍からの経済回復により急激に需要が拡大。運転手が不足する事態に陥った。

 困っているのはGSだけではない。スーパーへの食品納入などにも支障が起きており、今後クリスマス商戦に向け、物流の混乱が起きる可能性も高まる。

 英政府は「燃料の在庫が枯渇しているわけではない」と市民の不安を払拭(ふっしょく)しようとアナウンスしている。しかし、実際に開店休業状態のGSを目にすると「いつかは給油できなくなるのでは」と不安を覚える市民も多いようで、あちこちのGSでガソリンを求める車の行列が見られる。

 事態を受け、政府は外国人運転手などへの臨時入国ビザの発給を進めたり、引退したドライバーへの職場復帰を促すなど応急的に対応している。

(酒井元実・在英ジャーナリスト)