ドイツでは新型コロナウイルス禍からの経済活動の再開にあたり、デジタルワクチン証明や入退店記録機能のあるスマートフォン用のアプリが利用されている。主なアプリは連邦政府公式の「Corona−Warn−App」と、民間事業者が開発した「Luca」だ。いずれも、当初はコロナ感染者との接触を通知するアプリとして利用開始され、その後ワクチン証明などの機能が追加された。

 ドイツではドイツ語の頭文字を取って、「2G」や「3G」と呼ばれるワクチン接種完了者、コロナ感染からの回復者、陰性証明所持者を対象に、一部の行動制限を解除する「2Gルール」「3Gルール」を導入しており、ルール運用のためのツールとしてアプリが活用されている。

 これまで飲食店などを利用する際には、書面での各種証明書の提示と、電話番号などの連絡先の登録が求められていたが、アプリを使用することでQRコードの読み込みなどで、入退店の時間をデジタル登録できるようになり、利便性が大きく向上した。政府はこの秋冬についてロックダウン(都市封鎖)は行わない方針で、新規感染抑制のため、ワクチン接種とアプリ活用を呼び掛けている。

(中村容子・JETROベルリン事務所)