アイアンの「中空構造」って何がメリット? デメリットもあるの!? 一旦下火になって最近“復活”してきた理由とは
ゴルフのニュース6/16(月)15:10
アイアンには、軟鉄鍛造とステンレス鋳造といった素材や製造方法による違いのほか、マッスルバックとキャビティーバックなどヘッド形状も多種多様です。そして、ヘッド形状には中空構造と呼ばれるものもありますが、どんなメリットがあるのでしょうか。
最近人気の中空構造アイアン
アイアンのヘッド形状にはマッスルバックとキャビティーバックだけでなく、中空構造と呼ばれるものもあり、最近人気となっています。では、中空構造のアイアンにはどんなメリットがあるのでしょうか。レッスンプロ兼クラフトマンの関浩太郎氏は、以下のように話します。

「中空構造は見た目がマッスルバックアイアンに似ていますが、ドライバーやフェアウェイウッドといったウッド系のクラブと同じく、ヘッドの内部が空洞になっているアイアンのことを指します」
「一般的にはバックフェースからくり抜いた分の重量をヘッドの外側に配置しているキャビティーバックや、その中でもやさしいとされるポケットキャビティーと呼ばれるタイプが、慣性モーメントが大きくスイートスポットが広がって、ミスショットに対する寛容性が高いアイアンと言われています」
「中空構造のアイアンは、バックフェースのへこみが大きいポケットキャビティーの裏に蓋をしたような形になっています。重心の深度を深くすることができるため、同程度の直進安定性が得られます」
「また、バックフェース側からソール側にくり抜いた分の重量を移動させれば低重心にもなるのでボールが上がりやすく、フェース面を薄くつくることによって反発係数が上がり、飛距離が伸ばしやすくなるのもメリットです」
また、全体的に凹凸が少ないシンプルな形状なので、メンテナンスがしやすいのも侮れないメリットです。
アイアンの製造方法には鋳造と鍛造の主に2種類がありますが、鍛造では金属の塊を何十トンという強力な圧でプレスするため、中が空洞な中空アイアンの場合、鋳造の方がつくりやすいとされています。
ちなみに、「中空だとヘッドは他の構造より軽そう」と思う人もいるかもしれませんが、アイアンのヘッド形状は様々でも、重量に関してはどれもほぼ同じなのが現実です。中空の場合、内部に金属詰まっていない分、残りの重量(余剰重量)を比重の高いタングステンなどの材料に置き換えて効果的な場所に配置できる設計の自由度が性能面のメリットを生み出しています。
技術革新によってデメリットはなくなった!?
では、中空構造のアイアンにはデメリットはあるのでしょうか。関氏は以下のように話します。
「中空構造は、内部が空洞で飛距離を出しやすい代わりにボールを弾き飛ばすような感触になるので、以前は『アイアンらしい柔らかい打感やコントロール性能を得るのは難しい』と言われていました」
「しかし、最近は空洞部分に衝撃吸収材を入れるなどして改良が加えられ、インパクト時にボールが潰れるような感じの打球音にすることができるため、中空でも打感がやわらかく感じられるモデルが増えてきています。しかも、中に入っている衝撃吸収材も非常に軽いものが使われており、ヘッドの重量、重心に与える影響も最小限に留められています」
「また、バックフェースだけをカーボン製にする改良も進められているので、将来的には打感の良さと重心深度の深さ、低重心化の3つがより進化した中空アイアンがどんどん出てくるでしょう」
中空アイアン自体は、20年以上前から商品展開されていますが、「打感がイマイチ」という点であまり人気は高くなかったとされています。しかし、技術革新によってデメリットもなくなりつつあり、最近では中空アイアンを取り入れるプロも増えてきています。
現在は製造コストがかかることから若干割高に感じる価格になっていますが、より一般的になっていけば、量産によりビギナーやライトユーザーでも手に取りやすい価格になっていくかもしれません。
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