決して安くないゴルフ場のプレー料金。最近は精算など多くの場所で無人化が進んでいることもあり、逆に接客サービスが悪いと気になってしまいます。

カートナビに登録された名前が2日連続で間違っていた

 9月下旬に男3人で、1泊2日で2ラウンドする宿泊プランに行ってきました。1ラウンド目も2ラウンド目も同じゴルフ場でプレーする宿泊プランです。

 1泊2日で2ラウンドするのであれば、初日と2日目で別のゴルフ場をプレーしたいという人もいるでしょう。筆者もそのタイプの人間ですが、今回は同じコースを2ラウンドすることでプレー料金がかなり安くなるプランだったので選択の余地はありませんでした。

 同じコースを2日連続でプレーしても、ピン位置が変わったり、ティーイングエリアの位置が変わったりすると、各ホールの表情がガラッと変わります。ティーショットで持つクラブが変わるホールもありますから飽きることはありません。

決して安くない料金を払っているのだから、最低限の接客はして欲しい 写真:AC
決して安くない料金を払っているのだから、最低限の接客はして欲しい 写真:AC

 ただし、2日連続で同じコースをプレーしたことで、昨今のゴルフ場の接客サービスの質が低下していることが明確に分かった出来事がありました。

 そのゴルフ場は電磁誘導式乗用カートにナビゲーションシステムが搭載されていました。そこにプレーヤー全員の名前が登録されており、各ホールのスコアを入力できるようになっています。

 初日にカートに乗ると、プレーヤー3人のうち2人の名前の漢字が間違っていました。ゴルフ場のミスなのか予約者のミスなのか分かりませんが、名前が間違っているのは気分がいいことではありませんからマスター室にその旨を伝えて名前を修正してもらいました。

 修正自体はすぐに対応していただき、スタートして2ホール目くらいには名前の漢字が修正されていました。ホールアウト時に名前の修正のお礼を伝え、「明日もプレーに来ますからキャディーバッグを置いていきます」と預けました。

 ところが翌日もカートに乗ると3人のうち2人の名前の漢字が間違ったままでした。初日は苦笑いで済みましたが、2日目は「さすがにこれはひどいんじゃないの」と呆れました。

 ちなみにこのゴルフ場は、全体的な接客レベルは高いです。フロントスタッフやレストランスタッフはとても丁寧ですし、マスター室スタッフやリネンスタッフも客とすれ違うときは必ずあいさつしてくれます。コース管理スタッフはプレーヤーが来ると作業を中断してプレーの邪魔にならない場所に移動します。

 それほどの接客サービスをしているゴルフ場が、このようなミスを犯すということにゴルフ場の人材難を感じました。

クラブ確認が終わっていないのにキャディーバッグのチャックを締める

 また、これはこのゴルフ場に限ったことではありませんが、キャディーバッグの受け渡しなどのポーター業務でシルバー人材を起用する施設が増えています。そのこと自体は何の問題もありませんが、シルバー人材に接客サービスの意識がなく、単純な流れ作業をしている施設が多いのが残念で仕方がありません。

 2日目のラウンド終了後、「キャディーバッグは持ち帰りますか? 宅配便で送りますか?」と聞かれたので、「持ち帰ります」と答えました。そしてボールやティーペッグなどをキャディーバッグのポケットに片づけていたところ、「先にキャディーバッグのフードカバーのチャックを締めさせていただきますね」と声をかけられました。

 クラブ確認が終わっていないのに、なんでフードカバーのチャックを先に締めるのだろうと思いながらも「どうぞ」と答えましたが、その後に「クラブ確認をお願いします」と声をかけられました。

 結局、フードカバーのチャックを自分で開け直してクラブ確認をしました。要するに、さっさと片づけて次の客に備えることしか考えていないのです。

 ゴルフ場の営業スタイルがセルフプレー主体となり、コース売店も無人化が進んでおり、プレー料金の支払いも自動精算機を導入する施設が増えています。

 そうなるとゴルフ場のスタッフと接する機会は朝のフロントと昼のレストラン、プレー終了時くらいしかありません。そこでの接客が雑だと本当にガッカリします。

 ゴルフ場が人材難なのは分かりますが、ゴルフのプレー料金は決して安くありません。平日1万円前後、土日なら1万5000円〜2万円近く払ってプレーしているゴルファーが多いと思います。

 飲食店でその価格帯の店舗に行き、こんな雑な接客をしていたら間違いなく潰れます。ゴルフ場は多くの施設が会社更生や民事再生によって“潰れた経験”をしているので、施設が消滅するという危機意識が薄いのかもしれません。

 でも現実問題、日本のゴルフ場は最盛期と比較すると200コース以上が消滅しています。現在は2216コースが残っていると言われていますが、それでもまだ多いくらいです。施設の存続には立地条件やコースレイアウトなどさまざまな条件が加味されますが、人を成長させることができない組織は存続が危うくなるでしょう。

 その条件を満たしているゴルフ場運営会社が指折り数えるほどしか見当たらないのが、日本のゴルフ場業界の苦境を物語っているような気がします。

保井友秀