「北条鹿島まつり」(実行委員会主催)最終日の4日、愛媛県松山市の鹿島沖で海上安全や五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する恒例の大しめ縄の張り替えがあった。地元の消防団員約50人が足場の悪いごつごつとした岩場で息を合わせ、長さ44メートル、直径約30センチ、重さ約1トンの縄を「玉理」と「寒戸」と呼ばれる夫婦(めおと)岩に架け渡した。
 平安末期の源平合戦のころ、伊予の豪族河野通信が夫婦岩に縄を張って戦勝祈願したのが始まりといわれる。1957年に復活し、年に1度張り替えている。
 しめ縄には、市内の住民らから寄せられた「願い文」2606通を編み込んだ。団員は鹿島の南西約600メートルの沖合にある二つの岩に船でしめ縄を運び、「お供船」に乗って近くの船上から来場者が作業を見守る中、かけ声を響かせながら汗を流した。
 高さ約10メートルの二つの岩にワイヤを通し、たわませながらしめ縄を取り付け。4人が命綱を付けてはしごを登り、高さ約8メートルの位置に房飾りを結びつけた。