愛媛県上島町で野球しようぜ―。町内唯一の少年軟式野球チーム「ゆめしまベースボールクラブ(BC)」が今春誕生した。地元の小中学生16人が夢中で白球を追いかけ、大好きな球技に打ち込んでいる。

 ゆめしまBCは2023年12月に結成し、4月には町スポーツ少年団に団体登録して本格始動。弓削島と生名島の小学4年〜中学2年のメンバーが所属している。
 発足のきっかけは、23年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。大谷翔平選手ら日本代表の活躍に感化された町内の子どもたちは「野球をしてみたい」と思うようになったという。
 ただ当時、町内には少年野球チームがなかった。ゆめしまBCの左高寿幸監督(41)=同町弓削下弓削=は息子の弓削小学校6年綾人さん(11)から思いを聞き「なければつくればいい」とチームづくりに動いた。
 ゆめしまBCを結成後、用具を自費でそろえながら野球体験会を複数回開催。子ども同士で誘い合うなどして少しずつ仲間を増やし、当初9人に満たなかったメンバーは倍近くに増えた。