軽車両や原動機付自転車の通行を禁止している新宿御苑トンネルを電動キックボードで走行

 昨年7月1日より施行された改正道路交通法で、一定基準を満たした場合に免許不要、ヘルメット着用は努力義務、時速6キロ以下での歩道走行が可能となった電動キックボード。規制緩和により利用者が増えた一方で、スピード違反や通行区分違反、2人乗り、酒気帯び運転などの取り締まり件数が急増している。そんななか、軽車両や原動機付自転車の通行を禁止している新宿御苑トンネルで電動キックボードが走行しているという投稿がネット上で拡散、物議を呼んでいる。投稿者のOnUMA(@dk8nipponi)さんに話を聞いた。

「細かい事は言わない。土日祝の新宿御苑トンネルには電動キックボードがいるかも知れない運転しておけ」

 今月18日に投稿されたドライブレコーダーの映像には、トンネル内を走行する3台の電動キックボードを追い越す様子が収められている。投稿者は続く投稿で「新宿御苑トンネルは原付及び軽車両の進入は禁止されています。 歩行者も通行止めです。進入禁止の標識や注意書きもあります。でも、います」とあらためて注意喚起を行っている。

 一連の投稿には「普通に怖すぎるんだが、、、」「マジで…トンネルでこんなのいるのこわすぎる…」「ここ軽車両禁止じゃないの? 誰か規制した方が良いよこれ」「免許無しってやっぱりおかしい 普通免許持ってない人って交通ルール知らない人ばかりのイメージ」「免許取る基礎学力と社会常識がなく、自転車漕ぐ体力もない奴を交通法規の中に入れちゃだめだよ」「こういう違反で死人が出る日も遠くなさそう」と共感の声が多数寄せられている。

「5月18日の午後8時48分頃、四谷から新宿方向に向かう新宿御苑トンネル内です。(電動キックボードが)公道を走ることが法的に許されたことは広く知られていますが、それが考えもしなかった場所にいるという事実をドライバーの方々に感じてもらう必要があると思い投稿しました」と投稿者。

 当時の状況について「以前、ここに間違えて入り込んでしまう自転車と遭遇したことはありましたが、電動キックボードは初めてでした。彼らが見えたときには、一瞬、パイロンかなと思ったくらい。避けるのに精一杯で相手をよく確認できなかったのですが、道に不慣れな観光客だったのかも知れません。ここは道が狭く路肩がなく速度を出して走り抜ける車が多いところで、下手な動きをすると今度は私自身が追突されるリスクもある。何度も後方確認をし、横についても電動キックボードが運転操作を誤らない安全距離を取ったり、かなりの神経を使って抜き去ることができました」と振り返る。

 あらためて、電動キックボードをめぐる問題については「交通に関してはマナーの前に厳格なルールがあります。電動キックボードを乗る人は、少なくとも公道では非力な存在であること知り、交通ルールをきちんと勉強して自分と周囲の安全のために行動が取れるようになってから乗ってほしいです。そしてドライバー側は、ルールを知らない、または無視している人がいることを念頭に置かねばならないです。今回、事故にならずに済んだのは、たまたまの偶然が重なったに過ぎないと思っています。自分が当事者にならないように気をつけたいと思います」と話している。ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム