ショートショート フィルムフェスティバル&アジア代表として

 俳優の別所哲也が22日、ショートショート フィルムフェスティバル&アジア代表として小池百合子東京都知事を表敬訪問した。

 米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭であるショートショート フィルムフェスティバル&アジア(以下、SSFF&ASIA)は東京都と連携し、東京をテーマにしたショートフィルムを世界から公募する「Cinematic Tokyo部門」を2016年に設立。撮影地が「東京」である作品、「東京」をイメージした場所や物を取り扱った作品など、多くのショートフィルムが毎年世界各国から応募され、今年は39の国と地域のクリエイターから188作品が集まった。

 SSFF&ASIAは開催26年目を迎えるが、小池都知事は「継続は力なりと言いますけど、26年間“ショートショート フィルムフェスティバル”の開催をされ、東京都がサポートをいたすようになってからアジアの大会も21年目ということでございます。最近はカンヌ、そしてアカデミー賞などでも日本の映画界の活躍が続いていますよね。とても元気が出ます」と笑顔で語り、「別所さん、ご苦労されていると思いますけどありがとうございます。続けることは偉大です」と労をねぎらった。

 また、小池都知事が「Cinematic Tokyo部門」の優秀賞である東京都知事賞を発表する一幕もあり、東京で暮らす男女が花火と流星群が見える夜にある約束をするというラブストーリーを描いた俵海太監督の『東京流星群』が同賞を受賞したこと発表した小池都知事は「応募作品の頂点が日本の作品ということで、とても喜ばしいですね」とにっこり。加えて、サステナブル・リカバリープロジェクトの特別製作作品『紋の光』の予告映像が初公開され、江戸切子の職人を演じる片岡鶴太郎が映像に登場すると、小池都知事は「鶴ちゃん!役者ですよねえ」と目を輝かせた。

 改めて、『東京流星群』について、別所は「東京の魅力がどのように発信されているかということが1つの大切な要素になりました。合わせて映像の技術としても会話劇で、演劇的手法といいますか、光をうまく使いながら抽象的な場面で男女が会話を織りなすというところに、非常に演劇的魅力と、映画的な魅力、加えて会話的な魅力をあわせ持っている作品だなと思います」と絶賛し、「夜景、花火、そういった日本のカルチャーも取り入れられていて、それらがギュッと凝縮された短編映画であったことが大きな要素だったように思います」と選考理由を明かした。

 さらに、行政が文化的な催しの後押しをする重要性について聞かれた別所は「東京都のご共催をいただいて、東京の魅力、そして映像の魅力をここ東京から発信できることは、本当に意義深いことだと思います」と吐露し、「俳優としても様々な映画祭に呼ばれることがあるわけですけど、そういったときに東京での映画祭、あるいは東京で私たち日本人が何に価値を感じているのか、美を感じているのか、いま何をテーマにして映像化したいと思っているのか、その交流ができる場所があるということは本当に意味がありますし、それを東京都がご共催いただいて、アジアの多くの国々の方々が集って交流できていることは、これからも東京の未来としても意味があるんじゃないかなと思います」としみじみと語った。

『ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2024』は6月4日より都内各所&オンライン会場にて開催される。ENCOUNT編集部