古館は中尾さんが所属する古館プロジェクトの創設メンバー

 俳優の中尾彬(なかお・あきら)さんが今月16日に亡くなったことが22日、分かった。81歳だった。所属事務所がこの日、公式サイトで発表。葬儀・告別式は近親者のみで執り行ったとしている。

 中尾さんが所属する古館プロジェクトの創設メンバーであるフリーアナウンサー・古舘伊知郎はこの日、TBS系情報番組『ゴゴスマ』(月〜金曜午後1時55分)に生出演し、故人をしのんだ。

「やっぱり、一回り上の大先輩、事務所の仲間が急に旅立ってさみしいですよね。(妻の池波)志乃さんの心境を考えると、『さみしいだろうな』と強く思います。ちょっと心臓が弱いと聞いていましたが、普通に仕事をされていたり、病院に行かれたりでした。聞くところによると、志乃さんと病院で横になって緩やかなお話をしながら、す〜っと旅立たれたそうです。そして、ご家族だけでということで、私も葬儀は遠慮しました。中尾さんの遺志が強かったです」

 その後、落語家の故・立川談志さんとの縁で、古舘プロジェクトに所属したことや中尾さんのトレードマークだった「ねじねじ」のスカーフをプレゼントされたものの、「私は全くに合わなかった」などと話していた。

 中尾さんは1942年8月11日、千葉県生まれ。61年に武蔵野美術大入学後、日活第5期ニューフェイスに合格した。だが、絵画を捨てきれず、63年にはパリ留学。帰国後、劇団「民芸」に入団し、翌年公開の『月曜日のユカ』で映画デビューを飾った。その後、映画「本陣殺人事件」主演した。

 以降は存在感のある脇役として、テレビ朝日系ドラマ『暴れん坊将軍』、カンテレ・フジテレビ系『GTO』、テレビ朝日系『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』など数々の話題作に出演した。

 プライベートでは、1978年に12歳下の俳優・池波志乃と結婚。中尾さんはネクタイが嫌いで、池波が「ねじねじ」と表現するスカーフやマフラーをぐるぐるにして巻くスタイルを好み、これがトレードマークになっていた。バラエティー番組などで夫婦共演することも度々で、芸能界きっての「おしどり夫婦」としても知られている。ENCOUNT編集部