鈴木千裕は右拳を全治4か月の大けが

 格闘技イベント「RIZIN」は28日、都内で会見を行い、7月28日に行われる「超RIZIN.3」(埼玉・さいたまスーパーアリーナ/ABEMA PPVで全試合生中継)でスペシャルマッチを行うプロボクシング元6階級制覇王者のマニー・パッキャオ氏の対戦相手が安保瑠輝也に変更になったことを発表した。会見にはRIZIN榊原信行CEO、鈴木千裕、安保の3人が登壇した。

 パッキャオ氏を巡っては2022年の大みそかRIZINのリングに上がり、「来年、戦うことになりました。RIZINと契約しました」と宣言。23年に試合を組まれることはなかったが、今月9日の格闘技イベント「RIZIN.47」(東京・代々木第一体育館)で「超RIZIN.3」に出場し、現RIZINフェザー級王者・鈴木千裕と「RIZINスタンディングバウト特別ルール」で対戦することが電撃発表されていた。

 しかし、発表後に対戦相手である鈴木にさまざまな問題が浮上。今月23日の立ち技格闘技イベント「KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT“BLAZE”」で五味隆典とボクシング戦を行ったが結果は引き分け。

 試合後の会見で所属ジム代表が鈴木が拳のケガを負っていることを明かし、本業でないボクシングでパッキャオ氏に挑むことを危険視していることなどを語っていた。この報道を受け、安保瑠輝也はすぐにXで「俺の出番やな」と代役出場をアピール。今回はその願いがかなう形となった。

パッキャオ氏「ファイターにケガはつきもの」

 この日の会見では鈴木のケガについて榊原信行代表から改めて「右手第2中指骨、第5中指骨、人差し指と小指、その2か所を骨折して全治4か月という診断が下りました」と報告し鈴木の欠場を決定。新たに安保が代役出場することを発表した。

 契約体重は69キロ。3分×3R、ルールは「RIZINスペシャルスタンディングバウトルール」で行われる。

 試合1か月前の変更にパッキャオ氏は「対戦相手が変わったと聞いたが、もちろんノープロブレムだ。チヒロ・スズキはこの前の代々木で向き合い、物怖じしない態度に期待していたが、まぁケガならしょうがない。ファイターにケガはつきもの。チヒロには『お大事に』と伝えてくれ」と鈴木へエール。

 代役出場の安保については「新しく名乗り上げてくれたルキヤ・アンポよ。私を恐れずに名乗りを上げてくれたことに感謝したい。君にはボクシングが崇高でファンタスティックで、そして何より難しいことを教えよう。7月28日を楽しみにしている」とコメントしている。ENCOUNT編集部