2023年版エンジンHT100ニューカー・ランキングス! 自動車評論家41人がもう一度自分の本音と正直に向き合い、"愛"と"欲望"でいま本当に欲しいクルマ20台を選んだ! いまクルマ選びはいったい何が正解なのか? どんなクルマがいいのか? 満足が得られるクルマはどれか? 自動車大変革期のいま、41人の自動車のプロたちが欲しいと思ったクルマを公表します! 自動車評論家の嶋田智之さんが選んだマイホット20の1位は?

クセ強めが揃った

毎度ながら基本は乗って楽しいクルマ、気持ちいいクルマ、だ。そこの濃厚さを刷新する新顔は少ないから顔ぶれもそう変わらない。遠からず生活環境を変えようと思ってて、そっちにフィットしそうなクルマが躍り出てきた程度だ。結局クセ強めが揃っちゃったけど、あらためて僕たちはこんなにも選択肢がある幸せな国に生きてるのだなと感じた。

20位 日産エクストレイル


おもしろ味はともかく、フラットな気持ちで不満なく走れる優れたクルマは?e-POWERとe-4ORCEの組み合わせはある意味無敵。強力な実用車。

19位 ロータス・エミーラ(i4、V6含む)

最初にステアリングを切った瞬間の“ヒラリ”は軽い衝撃だった。初代エリーゼを思わせるその感覚と、そこから大きく遠ざかった価格。悩ましい。

18位 ポルシェ718ボクスター(T、S含む)


本気で走ればちゃんと応えてくれるけど、普段は肩の力を抜くことを許してくれるスポーツカーがいい。“素”の718などその最右翼。コスパもいいし。

17位 日産フェアレディZ

Zの存在は日本育ちのスポーツカー好きにとっての誇り。しかもRZ34は華麗に舞うことも優雅に流すこともサラリとこなせる名俳優。惹かれて当然。

16位 ボルボV60(クロスカントリー、PHEV含む)


文句なしにカッコいい正統派ステーションワゴンの姿。長距離巡航の安楽。何よりクロスカントリーならAWD性能もある。優れたオールラウンダーだ。

15位 シトロエンC5X(ハイブリッド含む)

ひとりでロングを走ることが多い身の上。このクルマの疲れの少なさと包容力のある乗り味にはグッと惹かれる。いかにもシトロエンの奇天烈な姿もいい。

14位 マセラティ・グレカーレ(GT、モデナ、トロフェオ)


俊敏なステルヴィオにも惹かれるが、鋭さと落ち着きのバランスに優れたこれにも惹かれる。4気筒+MHEVでもしっかり色っぽいところがまた嬉しい。

13位 トヨタGR86

峠道とかサーキットとかで楽しく振り回せるちょうどいい存在。過度でないところに意義がある。身の程を知った大人にもピッタリのスポーツカーなのだ。

12位 マツダ・ロードスター(RF含む)


やっぱり小さくて軽いスポーツカーが好き、という気持ちが膨らむとトップに躍り出るのがこれ。重要なのはスピードではなく“ニヤリ”感なのだ。

11位 フィアット・パンダ

ほぼ毎年数量限定で入ってくる4×4限定で。結構な走破性と好みの小ささ、オンロードでも快適で楽しく走れるところがいい。望外に懐の深いクルマ。

10位 ランドローバー・ディフェンダー(90、110、130含む)

ラングラー同様、道を選ばないクルマとして憧れの域にある。ゆったりした走りの味もいい。英国流のスノッブさが自分に似合わないことは難なのだけど。

9位 ジープ・ラングラー(PHEV含む)

どこにでも行けて帰ってこられるクルマの最高峰。走破性も上がってるのに乗り心地も優しくなってるのは大きな進化。少し車体が大きいなとは思うけど。

8位 スズキ・ジムニー(シエラ含む)

環境を変えることを考えていて最初に浮かんで来たのは「ジムニー欲しい」。小さいのに、どこにでも行けて帰ってこられる超全天候型のタフさがいい。

7位 フィアット500e

シティカーとして抜群に出来がいいし、先祖同様の笑顔を作る天才だ。環境を変えたら自宅充電ができるので僕の中で急浮上。航続距離もギリ許容範囲だ。

6位 ルノー・トゥインゴ

RR特有の感覚、4.3mという最小回転半径、サイズのわりに居住性良好な5ドアの実用性。500同様のナゴミ系だが、独創っぷりはいかにもフランス流。

◆5位は、イタリアのあの大衆車! 嶋田智之さんが選んだマイベスト20の全ランキングはENGINEWEBで!!

文=嶋田智之

(ENGINE2023年9・10月号)