クルマ好きが愛してやまないブランドのクルマの2台持ちに憧れるように、時計も好きなブランドのペア持ちを楽しみたい。2024年冬の時計特集は、「アイディアル・ペア〜理想の2本を探せ!〜」と題して、同じブランドを贅沢に2本持ちして、着け替える楽しみを提案する。編集部が信頼するエンジン時計委員会のメンバーには、組み合わせの妙を楽しむ時計の選び方を指南してもらった。人気の18ブランドから最高の組み合わせを見つけて欲しい。

ショパールのスポーツウォッチ「アルパイン イーグル」に、アバンギャルドな文字盤色+ラバーストラップ新登場。定番のブレスレット仕様とで、「AVANT-GARDE」×「ORIGINAL」を洒脱に併用したい。

◆AVANT-GARDE◆



アルパイン イーグル XL クロノ
ショパールのコンテンポラリーなラグジュアリースポーツウォッチ「アルパイン イーグル」。このクロノグラフは、素材と機構にショパール独自の技術を駆使する。ケースに独自の再生素材ルーセント スティールTMを用い、ワシの虹彩をモチーフとした模様で仕上げたダイアルは、アルプスの南斜面から見下ろす地中海の海を連想させるマリタイムブルーの彩り。搭載する自社開発製造の自動巻きムーブメントは、一体型設計のクロノグラフにフライバック機能も装備。また、COSC認定クロノメーターの高精度や約60時間のパワーリザーブが備わるなど、屈指の高性能を誇る。ケース直径44mm。100m防水。286万円。

◆ORIGINAL◆



アルパイン イーグル【右】
3針、日付表示付きベーシックなモデルは、ビスを配したベゼルやブレスレットの中央列にショパールが推進するエシカルなゴールドを用い、独自の再生素材ルーセント スティールTMと組み合わせてスポーティかつエレガントな「アルパイン イーグル」独特のスタイリングを引き立てる。ワシの虹彩を想起させる仕上げのグレーダイアルもコンビとシックに調和する。自動巻き。COSC認定クロノメーター。パワーリザーブ約60時間。ケース直径41mm。100m防水。331万1000円。

アルパイン イーグル XL クロノ【左】
「アルパイン イーグル XL クロノ」のブレスレット仕様。再生素材ルーセント スティールTMを用い、ワシの虹彩をモチーフとした模様のダイアルはアルプスの自然からインスピレーションを得たアレッチブルー。自動巻きムーブメントは、一体型設計のクロノグラフにフライバック機能を装備し、COSC認定クロノメーターおよびパワーリザーブ約60時間。ケース直径44mm。100m防水。306万9000円。

◆エンジン時計委員が指南! これが「エルメス」のペア選び◆

異なるリゾート気分が味わえる 
グシュタードは、サンモリッツなどと並ぶスイス有数の高級山岳リゾートだ。だが訪れてみると、中心地こそ賑わいはあるが、少し離れると人の気配もなくなる。日常の喧騒から隔絶した自然環境こそが最高のリゾートということだろう。ショパールがアルパイン イーグルのデビューの地に選んだ理由もそこにある。アルプスの大自然から多くの着想を得たコレクションは、山荘の暖炉の前で過ごすような静謐な時間が味わえる。一方、ブルー文字盤にラバーストラップを装着したモデルは、ウェス・アンダーソンが『グランド・ブダペスト・ホテル』で描いた色鮮やかなポップな時を刻む。この2本があれば異なるリゾート気分が楽しめるに違いない。(時計ライター・柴田 充)

色による巧みな印象操作 
優れた建築やデザイナーは色を素材として捉え、カラーリングだけで印象操作する術を熟知する。ルイス・バラガンの色とりどりの建築しかり、リートフェルトによる名作椅子レッド&ブルーしかり。ショパールも、同じモデルのダイアルカラーを操作して印象を一変させた。元来ラグジュアリースポーツウォッチは、スーツにもカジュアルに合わせやすい。そのダイアルを氷河を模した鮮烈なブルーとすることで、一気にカジュアルダウンしてみせたのだ。さらにラバーストラップとしたことで、休日のリラックス感が演出された。この新色の登場で、グレーやブラックの文字盤はビジネス用とするアイディアル・ペアをかなえた。普通のブルーではこうはならない、巧みな色選びだ。(時計ジャーナリスト・髙木教雄)

新色を軽快に着けこなしたい! 
かつての名作をショパール流ラグジュアリースポーツウォッチに昇華したアルパイン イーグル。ブランドの今後を左右するコレクションだけあり、オリジナルの2本の完成度は文句なしだ。どんな時でも着用可能なパッケージングの妙と、ポリッシュ/サテンを使い分けたブレスレットの仕上がりが光る。そんな“優等生”なアルパイン イーグルでは刺激が足りない場合は、あえて新色のマリタイムブルー文字盤モデルを併せて所有したい。中間色系の既存文字盤とは異なり、彩度豊かな新色は、これまでとは印象が全く異なる。リストが軽くなるラバーストラップとの組み合わせで、着け心地的にも心理的にも、これまで以上に軽快なイメージで使いこなせるだろう。(「クロノス日本版」編集部員・細田雄人)

そろそろカラーダイアルか? 
これまで、ほとんどブラックダイアルの時計を買ってきた。あくまでも個人的な好みなのだが、コレクションボックスの陣容を見ると何とも地味ではある。しかし魅力的なカラーダイアルも増えているので、ここらでアクセントを加えたいという気持ちもなくはない。ショパールは色使いが上手いブランドだが、新色のマリタイムブルーの鮮やかさは群を抜く。初めてのカラーダイアルは、このくらい思い切った方が楽しそうだ。しかしながらアルパインイーグルの鷲の目の虹彩をイメージしたダイアル装飾はかなり凝っているが、ブラックダイアルだとより陰影がはっきりするので美しさが際立つ。うーん悩ましい。斯くなる上は、2本買いをするしかないのか。(時計ジャーナリスト・篠田哲生)

写真=ショパール(124ページ)、近藤正一(125ページ) 

問い合わせ=ショパール ジャパン プレス Tel.03-5524-8922

(ENGINE2024年1月号)