ボルボがブランド初となるミニバン、「EM90コンセプト」を世界初公開した。トヨタ・アルファード&ヴェルファイア、レクサスLM、メルセデス・ベンツVクラスがライバルとなる大型ミニバンだ。

EV専用モデル

動くリビングルームを目指したというEM90は、2030年までに電気自動車=バッテリーEV(BEV)専売ブランドになると公言するボルボの戦略どおりに、エンジン仕様を持たないBEV専用モデルとなる。

建築物やアートからインスピレーション

エクステリアは最近のボルボの特徴であるスッキリとしたクリーンなデザインを採用。フロントまわりのデザインは超高層ビルや最先端の没入型アートにインスピレーションを受けたという。フロントにはボルボの象徴的なデザインであるトールハンマー・ヘッドライトとボルボ初のイルミネーション・ロゴが採用されている。

ロゴがライトアップされるリアには近代的な都市のスカイラインに着想を得たというテールライトが備わる。従来多用されている縦型ライトに地平線を表現した横方向へ回り込むラインを追加することでヘッドライト同様にハンマーのような形状に仕上げられている。空力にはかなり気が配られていて、19〜20インチのホイールに至るまで空力性能を追求してデザインしたという。

3列6座シート

キャビンは3列6座シート配置を採用。ダッシュボードやドアの内張り、前席背面にはバックライト付きウッドパネル、シフト・セレクターにはオレフォス製クリスタルを用い、北欧デザインの世界観を表現した。シート表皮などの柄は北欧の自然とアジアのアートのイメージを融合したものだ。

2列目シートはマッサージやベンチレーション、ヒーターが付くラウンジ・タイプで、厚さ120mm超の無重力クッションを使用。ビルトイン・テーブルとカップホルダーも装備しリラックスした移動を実現する。また、3列目シートへの移動を容易にするロングスライド機構も備える。

パノラミックサンルーフはカーテンとアンビエントライトを用いることで、オーロラやスウェーデンの森、夏至の夜明けなどを表現する機能を装備。また、ルーフには折りたたみ式15.6インチ・スクリーンも設置される。ロードノイズ・キャンセル技術や静音タイヤ、エア・サスペンションにより、21スピーカーのバウワース&ウィルキンス製オーディオを堪能できる高い静粛性も確保した。

最大航続距離は最大738km

駆動系は272psのモーターと116kWhのバッテリーで、0-100km/h加速は8.3秒。最大航続距離は中国CLTC値で最大738kmに達する。充電性能は10〜80%充電に30分未満の所要時間を想定している。先に登場したボルボのフラッグシップSUVである「EX90」と同じく双方向充電に必要なハードウェアはすべて装備。電化製品だけでなく、ほかのEVへの充電も可能だという。

すでに主力市場である中国での予約受注を開始しているが、その他の市場について、現時点では導入時期などの発表はされていない。

文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)