先月、福島第一原発で掘削作業中の事故で停電が起きたことについて、復旧作業の手順書に一部不備があったことがわかりました。

先月24日、福島第一原発構内での掘削作業中、誤って電源ケーブルを損傷して作業員が火傷をしたほか、廃炉設備等の監視をする免振重要棟が事故発生直後の午前10時43分ごろと午後2時23分ごろの2回停電し、処理水の放出がおよそ6時間半に渡って停止しました。

東京電力によりますと、停電によって自動で動いた非常用のガスタービン発動機から通常の電力経路に戻す復旧作業をしていましたが、経路を切り替えた際に通電を感知したガスタービン発動機が自動停止することを把握しておらず、免振重要棟の2回目の停電が起きてしまったということです。2回目の停電はおよそ20分間続きましたが、東京電力によりますと、停電によって免振重要棟内で止まったのは照明と空調で、原子炉などのデータを確認する機器は正常に稼働していて問題は無かったとしています。復旧作業に使った手順書は2013年に策定されたものだったということで、東京電力は他の手順書も含めて妥当性を再確認することにしています。