2023年に関東などから大量の土砂を持ち込み、西郷村の林に盛り土を作った疑いなどで、茨城県つくば市の会社役員が50代の男が逮捕されました。

警察の調べに対して、男は容疑を認めているということです。

森林法違反(無許可開発・中止命令違反)の疑いで逮捕されたのは、茨城県つくば市の土砂処分業会社の役員 長嶺 嗣義(59)容疑者です。

警察によりますと、 長嶺容疑者は2023年12月初旬から2024年2月中旬にかけて、関東などから大量の土砂を西郷村の民有林1ヘクタール以上の場所に持ち込み、無許可で盛り土をつくりあげ、県からの中止命令を無視などした疑いが持たれています。

捜査関係者によりますと、長嶺容疑者は少なくとも2年前から西郷村に大量の土砂をダンプで持ち込んでいたとみられるということです。

長嶺容疑者は「無許可で盛り土したことは間違いない」などと話し、容疑を認めています。

警察は土砂を持ち込み、無許可に盛り土を作りあげた従業員など、共犯者がいるとみて、捜査を進めています。

森林法では1ヘクタールを超える開発をする際は、県に届け出が必要ですが、捜査関係者によりますと、今回は届け出ていなかったということです。

また、西郷村や矢祭町の他の場所でも、無許可で土が盛られた場所があり、警察が関連性を調べています。

県内で盛り土に関連して、森林法違反の疑いで逮捕者が出たのは初めてです。

西郷村の私有地などで、大量の土砂が積み上げられる問題では、近くに住む人からは、大雨などで崩れる危険があるのではと、不安の声が広がっていました。

その後、県では法律に基づき、基準に合わない盛り土の規制を始めています。

捜査関係者によりますと、容疑者の勤める会社は土砂処分などを主に行っているということです。

長嶺容疑者は、事件の中心的な人物だったとみられるということで、警察が詳しい調べを進めています。