現代人の生活にとって欠かせないスマートフォンですが、スマートフォンの通信料金や本体代金が、全体的に高騰している実態もあります。   スマホが家計の負担になっている家庭もあることから、格安スマホに対する社会的関心が高まっているといえるでしょう。   本記事では、格安スマホの利用者が増えているのかどうか、そして格安スマホの利用者はどのような点に注目して使っているのかについて解説します。

格安スマホの利用者と利用意向者は、増加傾向にある

ネットリサーチ企業のマイボイスコム株式会社が、「MyVoiceのアンケートモニター」9833人を対象にして2023年3月に実施した格安スマホに関するインターネット調査の結果によると、格安スマホの利用者は全体の3割強となっています。
 
また、現在は使っていないが、今後は格安スマホを利用する意向がある人も4割弱にのぼっていて、いずれも増加傾向にあります。
 
格安スマホの利用意向がある人が、格安スマホに対して重視する点は、複数回答で「月額利用料金」が8割強、「通信の安定性」が5割強の割合となっています。
 
また、「格安スマホを使わない」と回答した人も、その理由として「通信の安定性や速度に不安がある」が全体の2割弱を占めているのが実情です。
 
格安スマホを提供する通信会社は、請求する通信料金を安く抑えている分、携帯電話3大キャリア会社などから基地局を借りて設備投資費を節減していたり、全体の通信量を抑制したりして、システム運用のコストカットを徹底しています。
 
その影響で、格安スマホの利用者から「通信速度が遅くなりやすい」「電波が切れやすい」などの声が出ているのです。そのため、通信の安定性を重視する人が過半数にのぼっているのでしょう。大地震などの災害時にも、格安スマホはちゃんと通信できるのか不安に思う人も少なくありません。
 

格安スマホは、どんな点に注目して利用されているのか

格安スマホは、なんといっても月額料金の安さが最も注目されています。携帯電話3大キャリア会社を使っていて、月1万円を超えている利用者も、格安スマホ会社に乗り換えるだけで、月額千円台に抑えられることが多いです。
 
音声通話をほとんど使わない、あるいは動画もあまり見ないという方であれば、格安スマホのほうがお得でしょう。音声通話をよく使う人も、今まで使ってきた携帯電話番号を格安スマホにそのまま移行させることができるので、新しい電話番号を友人知人に伝える手間が省けます。
 
また、シンプルな機能や料金体系も魅力的です。一般的な携帯キャリア会社であれば、使える機能が多すぎて実際にはほとんど使わない場合も多いのです。そうであれば、必要最小限の機能のみを使って、料金も最小限に抑えられる格安スマホを利用したほうが合理的といえます。
 
それほどスマートフォンを頻繁に使わないライトユーザーほど、格安スマホを選ぶとお得なのです。
 

スマホのヘビーユーザーは、格安スマホにあまり向いていない

以上のように、格安スマホは料金が安い代わりに制約もありますので、スマホのライトユーザーに適しています。
 
一方、一日中スマホを触っているようなヘビーユーザーは、通信データの使用量が多すぎて、格安スマホを使うとかえって割高になる恐れがあるので注意しましょう。格安スマホをお得に使うには、ご自分がどのようにスマホを使っているのか、過去の利用履歴を見直すことが重要です。
 

出典

マイボイスコム株式会社 格安スマホに関するアンケート調査(第9回)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー