「健康のために野菜を食べたいけれど、最近価格が高く、手が出ない……」   食料品の値上げがしばしばニュースになる昨今。   野菜も価格変動の幅が大きく、びっくりするような高値で売られるケースも見受けられます。そんな中、家庭菜園でたくさんの野菜を収穫している人が実家など身近にいる場合、その野菜をもらって食費を節約したいと考える方もいるかもしれません。   そこで今回は、実家から野菜をもらった場合、1ヶ月あたりどの程度の節約になるのかを試算します。

物価上昇でも、野菜の消費は減らしたくない傾向

ほかの日用品などと比べると、食料品の買い控えは少ない傾向が指摘されています。中でも野菜への支出は多くの家庭が維持しており、体のために野菜をたくさんとりたいと考える健康志向のあらわれだと考えられます。
 
しかし、野菜摂取を意識していても、実際に十分食べていると自負している人の割合はわずか14.5%にとどまりました。価格が高い野菜をなんとか買ってはいるものの、野菜の摂取量が足りている実感はもてない人が多いようです。
 

野菜をもらうとどれくらいの節約になるのか

市販の野菜を買わず、手作りの野菜をもらうと、食費はどのくらい節約できるのでしょうか。ここでは一般によく消費されるレタスとトマトについて、2024年4月の相場価格と一般家庭の消費量から、野菜を買わずにもらった場合の節約金額を算出します。
 

レタスの場合

2024年4月では、一般に流通しているレタス1個あたりの平均価格は約212円です。1人あたりの年間消費量は約2100グラムであり、月間で計算すると1人あたり約175グラムを消費している計算になります。
 
仮に4人家族とすると、月間の消費量は175(グラム)×4(人)=700(グラム)と算出されます。
 
平均的なレタスは1個およそ300グラムですので、4人家族の場合、月におよそ2.3個のレタスを消費すると考えられます。
 
したがって、
2.3(個)×212(円)=487.6(円)
レタスを買わず、実家などからもらった場合、月額にして約487円、年間にすると約5844円の節約になります。
 

トマトの場合

2024年4月現在、一般に流通しているトマト1個あたりの平均価格は約129円です。1人あたりの年間消費量は約4000グラムであり、月間で計算すると1人あたり約333グラムを消費している計算になります。
 
仮に4人家族とすると、月間の消費量は333(グラム)×4(人)=1332(グラム)と算出されます。平均的なトマトは1個およそ175グラムですので、4人家族の場合、月におよそ7.6個のトマトを消費すると考えられます。
 
したがって、
7.6(個)×129(円)=980.4(円)
トマトを買わず、実家などからもらった場合、月額にして約980円、年間にすると約11760円の節約になります。
 

レタスやトマトをもらうと大きな節約になる!料理や言葉で感謝の気持ちを伝えよう

4人家族がレタスやトマトを買わずに実家などもらった場合、1ヶ月あたりレタス約487円、トマト約980円の節約になることが分かりました。年間で考えると、見過ごせない金額です。これだけの援助をしてもらうと考えると、何らかの感謝を伝えたいところです。
 
もらった野菜で料理を多めに作って持って行ったり、ほかの日用品が安いときにまとめ買いしておすそ分けしたりすれば、感謝の気持ちが伝わるでしょう。
 
また、近所のスーパーの安売り情報をシェアしたり、家庭菜園の草取りを手伝ったりするのも一つの手です。身近な人同士、お互いに負担を感じない程度に助け合いながら、物価上昇の時期を乗り切っていきましょう。
 

出典

タキイ種苗株式会社 8月31日は【野菜の日】! 「2023年度 野菜と家庭菜園に関する調査」
独立行政法人農畜産業振興機構
「レタスの需給動向」(29ページ)
「トマトの需給動向」(33ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー