百貨店に行くのは好きだけれど、出費が気になり買い物をためらってしまう。せっかくのショッピングを楽しめない方もいるかもしれません。百貨店での買い物に役立つと評判なのが「百貨店積立」です。積み立てを継続すると、実際のところどれくらいお得なのでしょうか。   今回は、百貨店積立の概要や積み立ての仕組み、百貨店積立のメリットを解説します。

百貨店積立とは

百貨店積立は、毎月一定額を積み立てる会員制サービスです。「友の会」など百貨店によってさまざまな名称がつけられています。積み立てが満期になると、積立額にボーナスが加わった買い物カードや金券を受け取ることができ、発行店での買い物で利用できます。百貨店積立を始めるには、各店舗の専用窓口で手続きを行います。一部の百貨店ではWeb上での申し込みも受け付けています。細かな手続き方法は百貨店によって異なりますが、以下のものが必要になることが多いようです。

●本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)
●初回の積立金

積み立て方法は、銀行からの自動引き落としと、毎月窓口に直接積立金を持参する方法の2通りがあります。銀行引き落としを選択する場合は、上記の2点に加え、口座番号と口座届け出印も必要です。また、銀行引き落としの際には手数料がかかる場合があるため、事前に確認しましょう。
 

積立の仕組み

百貨店積立は、どのような仕組みで積み立てられるのでしょうか。積み立て額や満期の設定方法は、百貨店によって異なります。例えば、毎月5000円を1年間積み立てた場合を考えてみましょう。多くの場合、合計6万円に対して百貨店から5000円(1ヶ月の積み立て分)が上乗せされ、6万5000円分が戻ってくるようです。つまり、積立額に対して百貨店が5000円を追加してくれる仕組みです。さらに、満期をいくつかの候補から選べるケースもあります。この場合積み立て期間が6ヶ月など短くなると、ボーナス分が少なくなることもあるようです。1ヶ月分の積み立て額を大きくすれば、その分ボーナスとしてプラスされる金額は増えます。このことから、ほかの投資商品などと比べて「還元率が高い」「お得だ」と感じる方もいるかもしれません。ただ、百貨店積立で得られる金券は特定の百貨店や系列店でのみ使えるものであることに注意が必要です。
 

百貨店積立のメリット

百貨店積立には、以下のようなメリットがあります。ここでは、百貨店積立における3つのメリットをご紹介します。
 

計画的な支出ができる

百貨店積立を利用することで、計画的に資金をためつつ、特別な割引やセールに参加することができ、お得に購入できるチャンスが増えます。また、毎月一定額を積み立てることで、大きな出費が積み重なるのを防ぎ、家計管理に役立てることができます。
 

会員限定のサービスが利用できる

百貨店によっては、百貨店積立を利用している人向けにサービスを用意しているところもあります。例えば、会員証を提示することで、特定の商品やサービスが割引価格で利用でき、さらに節約につながることがあります。また、会員限定の優待セールに参加できるため、一般の顧客よりも先に、または特別な価格で商品を手に入れることも可能です。
 

高価な商品の購入に役立つ

百貨店積立を利用することで、積立金に加えてもらえるボーナス分を使って、通常よりもお得にハイブランドの商品を購入できます。特に、高級スイーツや基礎化粧品など、定期的に購入が必要な商品を百貨店で購入する人にとってはお得に感じるでしょう。
 

定期的に百貨店を利用する人にとって、百貨店積立はお得なサービスのひとつ

特定の百貨店での買い物をよくする方にとって、百貨店積立は有効な節約・管理手段となる可能性があります。百貨店積立を利用することで、計画的に資金をためつつ、特別な割引やセールに参加することができ、お得に購入できるチャンスが増えるからです。また、毎月一定額を積み立てることで、大きな出費が積み重なるのを防ぎ、家計管理に役立てることができます。一方、積み立てた額より多い金券が手に入ると得をしたような気持ちになり、つい財布のひもがゆるんで必要ないものまで買ってしまう恐れもあります。あくまで計画的に、普段の買い物の補完という目的で利用するのがおすすめです。特典や手続きの方法、サービスの詳細は百貨店によってさまざま。気になる場合は、よく利用する百貨店を中心に調べてみるとよいでしょう。
 

出典

一般社団法人日本百貨店協会 入会した日から満期日が待ち遠しい!“友の会”を賢く使ってハッピーライフ!
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー