最近、若者を狙った「国際ロマンス詐欺」の手口が急増しているといいます。国際ロマンス詐欺とは、マッチングアプリで「外国に居住している」と告げて近づき、恋愛関係となって架空の投資やFXなどに勧誘してお金をだましとる詐欺の手口です。

アプリ外のSNSに誘導し恋愛関係になって信頼を得てから勧誘したり、結婚を餌にしたりするなど、手の込んだ手口が広がっています。

折しも2022年4月1日から成人年齢が引き下げられ、18歳や19歳の方も堂々とマッチングアプリを利用できるようになりました。これにより、さらに国際ロマンス詐欺の被害が増える可能性も懸念されるところです。

今回は若者に忍び寄る国際ロマンス詐欺の手口や対処方法などについて、実例を見ながら確認していきましょう。10代で新成人となった方、20代で結婚願望のある方、マッチングアプリで恋愛対象を探している方などはぜひ参考にしてみてください。

前橋優美さん(20代前半)のケース

今回の被害者は、20代前半の前橋優美さん(仮名)です。前橋さんは大学を出て地元から離れた企業に就職しましたが、コロナ禍でほぼ在宅勤務が続いていました。入社式にも出られず同僚ともオンライン会議でしか会ったことがない、という状況です。

そんな前橋さんは、親元を離れて1人暮らしをしていたので孤独感も募り、「誰かとつながりたい」という思いからマッチングアプリに登録しました。

マッチングアプリで知り合ったシンガポール居住の日本人

「暇つぶしができれば」という思いで数人の男性と連絡を取り合うようになりましたが、なかなか親しくなれる人はいません。

そんな中、アプリを通じて声をかけてきたのが「シンガポールに居住している」という男性でした。男性は30代前半の投資家ということで、前橋さんがこれまでに会ったことのないタイプの人で新鮮でした。会社に勤務するのが嫌になって外国へ飛び出したとのことで、前橋さん自身、会社に嫌気が差していたのでそういった生き方に憧れを抱きました。

外国を飛び回っているようで会話の引き出しもとても多く、前橋さんにとっては「大人の男性」だった点もポイントが高かったところです。LINEを交換してやりとりを重ねるようになり、次第に男性に心惹かれていきました。

男性は、「君と話していると癒やされる」「仕事で疲れたときにそばにいてほしい」「君と出会ってから投資の成績も上がっている」などと言ってきたので、前橋さんは純粋にうれしく誇らしい気持ちになりました。

結婚を意識するようになる

あるとき男性から「いつか結婚できるといいね」「一緒に暮らせる日を楽しみにしている」などと連絡がありました。

前橋さんはまだ若く、「シンガポール在住の彼との結婚はハードルが高い」と感じましたが、日本での生活に楽しみがなかったこともあり、徐々に真剣に考えるようになっていきました。

投資に誘われる

前橋さんが男性との結婚を夢見ていると、男性から「実は結婚後の2人の生活のため、投資を元に資金をためている」と言われました。

さらに「この投資方法は完全クローズドで一般公開はされていない」「僕などの普段から投資をしているプロの投資家にしか情報が回ってこない貴重なもの」と説明されました。もちろん、男性自身には非常に大きな利益が出ているとのこと。

そして前橋さんに対し、「君は僕にとって特別な存在だから、この情報を提供することにした。将来の結婚のため、今から一緒に投資をして夢を現実にしないか?」と誘ってきたのです。

前橋さんは男性を信じ切っていたので、「それなら私も投資をしたい」と返答してしまいました。

●これが悲劇の始まり…待ち受けていた悲惨すぎる結末とは