7月7日といえば七夕ですが、実は「カルピスの日」でもあると知っていましたか? およそ100年前に日本初の乳酸菌飲料としてカルピスが発売された日に由来しています。数ある飲料の中でこれほど長く愛されている製品も珍しいでしょう。

カルピスは現在「アサヒグループホールディングス」(以下アサヒグループ)の主要ブランドの一員として名を連ねています。今日はカルピス誕生の経緯と、アサヒグループの事業展開について学びましょう。

モンゴルの発酵乳をヒントに誕生

カルピスの生みの親、三島海雲(みしま・かいうん)は中国で事業を行っていました。あるとき内モンゴルへ渡り、遊牧民が飲んでいた酸乳(発酸乳)に出会います。その味わいと健康効果に感動し、日本で乳酸食品の開発に取り組みました。そして1919年、日本初の乳酸菌飲料であるカルピスが完成します。第1次世界大戦が終結し、ベルサイユ条約が調印された頃でした。

カルピスの「カル」はカルシウム、「ピス」はおいしさを表すサンスクリット語から名付けられます。おいしく体によい飲み物として、カルピスは全国的に愛されるようになりました。当時としては前衛的な「初恋の味」といったキャッチフレーズの効果もあったようです。

企業としてのカルピスは2007年に味の素に買収され、その後2012年にアサヒグループの傘下に入りました。アサヒグループとはどのような企業なのでしょうか。

食品や化粧品も…アサヒの多様な事業展開

アサヒグループはアサヒビールを中核に持つ飲料メーカーです。看板商品の「スーパードライ」は1987年に発売され、「辛口」と表現されるすっきりとした味わいが消費者に受けて大ヒットしました。以来、発売から30年以上たった今もスーパードライは多くのビールファンに愛されています。

こうした経緯もあり、アサヒグループはビールなどの酒類を扱う企業というイメージが強いと思います。しかし、アサヒグループの事業は酒類にとどまりません。「三ツ矢サイダー」などの清涼飲料水のほか、「ミンティア」や「ディアナチュラ」などに代表される菓子やサプリメント、さらには化粧品や衛生用品といった口に入らない商品も販売しています。

極め付きは日本料理店の経営です。アサヒグループは2014年に日本料理の老舗「なだ万」を買収しました。ビールメーカーと外食企業という意外な組み合わせに買収効果を疑問視する声もありましたが、資本関係は現在まで続いています。グループ会社からは「なだ万監修」と銘打った商品が販売されるなど一定のシナジー効果も発揮されました。

【アサヒグループホールディングスの事業内容(国内のみ)】

 

このようにアサヒグループの事業を並べると、単に「ビールの会社」とは呼びにくいように感じられるかもしれません。将来はお酒以外の事業からもスーパードライのようなヒット商品が生まれるかもしれませんね。

【アサヒグループホールディングスの業績】

※2022年12月期(予想)は同第1四半期時点における同社の予想

自宅で本格ビールが飲めるサブスク3サービス

最近は本格的なサーバーをレンタルし、自宅でビールを楽しめる「サブスク」が相次いでリリースされました。サブスクとは「サブスクリプション」の略で、定額制で利用できるサービス全般のことをいいます。自宅でおいしいビールを飲めるとあって、人気も上々のようです。

実はひそかにビールのサブスクを検討しているという人も多いのではないでしょう。代表的な3つのサービスについてまとめたので参考にしてみてください。

【家庭用ビールのサブスクの比較】

※最も低価の銘柄・コース・配送エリアで比較(料金は税込)
※ドリームビアは定期購入で1本あたり220円割引(表は割引前の金額)
※いずれも2022年6月30日時点

アサヒビールは2021年5月に「THE DRAFTERS(ドラフターズ)」をリリースしました。レンタルサーバーにはマイナス2度まで冷却する「エクストラコールドモード」が搭載されており、アサヒビールの基準を満たした飲食店のみで提供される「スーパードライ エクストラコールド」と同じ温度でビールを楽しめます。これなら暑い夏も乗り切れそうですね。

キリンビールは家庭用ビールサーバーサービスの先駆け的な存在です。2015年8月から「キリン ブルワリーオーナーズクラブ」として先行展開し、2017年6月から「KIRIN Home Tap(キリンホームタップ)」にリニューアルしました。通年で楽しめる「一番搾りプレミアム」などのほか、期間限定の銘柄から自由に選べる点が魅力です。

変わったビールを楽しみたいなら、DREMABEERのサブスク「DREMABEER(ドリームビア)」は外せません。全国の醸造所から135種もの銘柄を取り扱っており、選択肢は他2社を圧倒しています。酒税法の改正以来、全国にはたくさんのクラフトビール(地ビール)が誕生しました。自宅で全国のおいしい地ビールを探してみてはいかがでしょうか。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。