米国と欧州連合(EU)は今月15日、約17年にわたる双方の航空機に課している報復関税を5年間停止することで合意した。今回の合意で双方が航空機の輸入で約110億5000万米ドル(約1兆2153億円)の節約につながると試算されている。

米ホワイトハウスは、米ボーイングおよび欧州の航空機メーカー・エアバスへの補助金問題を巡る紛争の解決で合意に達したことが大きな突破だと評価した。また、中国の航空機メーカーへの補助金で国際的に不公平な競争を招く中国政府に対抗するため、米国とEUが協力する必要があるとも強調した。

中国の専門家は、航空機の補助金問題をめぐる米国とEU間の対立について、すべての問題が解決されたわけではないと指摘。ただ、中国メーカーに対抗するため、互いに存在している細かい問題を一時的に棚上げする必要があるとの見方を示した。

中国の国産旅客機「C919」の試験飛行など一連の動きは国内外で注目されている。中国の航空会社は今後、外国製旅客機よりも国産のC919を採用する可能性が高いとみられている。これに加え、中国はボーイングとエアバスの最大市場でもあり、C919の導入で米国とEUの航空機メーカーに大きな打撃を与えることが容易に想像できる。米国とEUの停戦は中国をけん制することが目的だとみられている。

なお、EU駐在の中国代表団は16日、主要7カ国(G7)サミットでの米国などの発言が正常な関係発展の範囲を完全に超えていると反発。少数の国やグループが結成して他国に対抗することが時代に逆行している上、世界の平和と安定に悪影響を与えると批判した。