主要ハイテク企業の決算への期待が相場を一段と引き上げそうだ。米国の経済成長がピークに達しつつあるとの懸念が高まりつつあり景気循環株よりも安全な逃避先とされるテクノロジーなどのグロース株に投資資金が向かう傾向にある。4-6月期の企業決算は全般的に好調で、見通しの引き上げも目立つ。来週、予定されている4-6月期国内総生産(GDP)速報値では、経済活動の再開や政府の刺激策、ワクチン接種の進展が奏功し、1-3月期の6.4%成長に続き、8.1%成長と大幅な成長が予想されている。強い結果となれば、景気循環株の買いも強まる可能性がありそうだ。



また、連邦準備制度理事会(FRB)は27日から28日にかけて開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で、超緩和策の据え置きを決定する見込み。声明やパウエル議長の会見では、緩和縮小開始には程遠いことを再表明すると見られ、さらなる買い材料となるだろう。7月相場は比較的、変動が激しくなる傾向がある。中期的な上昇基調は変わらないが、短期的に季節的な要因や新型コロナの再流行がもたらす経済への影響が不透明になることなどで荒い展開が続く可能性もありそうだ。



ただ、ワクチン接種が進み、昨年のような国内の広範な経済封鎖は考えにくい。押し目では景気循環株の買いにも期待がもてそうだ。最終的にはFRBの緩和策により、市場に資金があふれていることが引き続き相場を支えることになるだろう。FRBの保有資産規模は8兆ドルと過去最大にのぼっており、2008年の金融危機時の4兆ドルを大幅に上回っている。経済はいまだ安定しておらず、新型コロナウイルス変異株の感染、ワクチン接種状況の行方によるところが大きい。政府の失業保険支援策の影響で、労働市場も依然、最大雇用には程遠く、FRBは当面、緩和策の維持が必要になりそうだ。



経済指標では、6月新築住宅販売件数、ダラス連銀製造業活動(26日)、6月耐久財受注、5月FHFA住宅価格指数、S&P20都市住宅価格指数、7月消費者信頼感指数、7月リッチモンド連銀製造業指数(27日)、新規失業保険申請件数、第2四半期国内総生産(GDP)速報、6月中古住宅販売仮契約(29日)、6月個人所得・支出、6月PCEコアデフレーター、7月シカゴPMI、7月ミシガン大消費者信頼感指数(30日)、などが予定されている。



さらに、国際通貨基金(IMF)が最新の世界経済見通しを発表するほか、FRBはFOMCで超緩和策を据え置く公算。新型コロナ感染拡大が見通しリスクとなるなか、資産購入縮小におけるタイミングや構成を前回会合に続き協議する計画だ。



企業決算では、主要ハイテクで、携帯端末のアップル、検索のグーグルを傘下に持つアルファベット(27日)、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを運営するフェイスブック、オンライン決済のペイパル(28日)、オンライン小売のアマゾン(29日)、が予定されている。そのほか、電気自動車メーカーのテスラ(26日)、ソフトウェアメーカーのマイクロソフト、コーヒーチェーンのスターバックス(27日)、ファーストフードチェーンのマクドナルド、自動車メーカーのフォード、半導体メーカーのクウォルコム(28日)に加えて、製薬会社ではファイザー(28日)やメルク(29日)、クレジットカードのビザ(27日)やマスターカード(29日)、石油会社のシェブロンやエクソン・モービル、重機メーカーのキャタピラー、消費財メーカーのプロクター&ギャンブル(30日)、などが予定されている。



主要ハイテク企業は好決算が期待されているが、特に見通しに注目。経済活動の再開で消費が加速し、クレジットカード会社の決算にも期待したい。一方で、マクドナルドなど、ファストフードチェーンでは人手不足や賃金の引き上げが重しとなる可能性が警戒される。



(Horiko Capital Management LLC)