24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。





■主力大型株主導の流れから、中小型株やテーマ性のある材料株にシフト

■中国電力、24/3予想 営業利益 920億円

■前場の注目材料:富士電機、ソフトセンサー生成ツール開発、自動機械学習で作業量7割減





■主力大型株主導の流れから、中小型株やテーマ性のある材料株にシフト



24日の日本株市場は、やや売り先行の相場展開になりそうだが、底堅さが意識されそうだ。23日の米国市場はNYダウが231ドル安、ナスダックは160ポイント安だった。債務上限交渉への警戒感から売り優勢の展開。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続を見込んだ金利上昇も売り材料になった。その後下げ渋る場面も見られたが、債務上限交渉の関係者による「依然としてかなりの隔たりがある」との見解が報じられると、不透明感が広がり、終盤にかけ下げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円安の30680円。円相場は1ドル138円50銭台で推移している。



シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の相場展開になりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時30550円まで売られる場面も見られており、持ち高調整の売りが入りやすいだろう。ただし、海外投資家による日本株選好の動きは継続しているとみられ、次第に下値の堅さが意識されてきそうだ。急ピッチの上昇から過熱感が警戒されていたこともあり、押し目待ち狙いの買い意欲は強いだろう。21年9月高値の30670円辺りに接近する局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。



昨日の日経平均は後場に入り半導体株が売られたことから軟化したが、「経済産業省が半導体製造装置の輸出規制強化を7月23日に施行する」との報道がきっかけだった。ただし、既に3月末に報じられていた内容でもあるため、買戻しが意識されやすい。また、トヨタ<7203>が引け間際に急落したが、PTS、ADRでは買い戻されており、安心感につながる可能性があるだろう。



物色の流れとしては、日経平均のこう着が意識されやすいなか、これまでの主力大型株主導の流れから、個人主体の中小型株やテーマ性のある材料株などに、短期的ながら資金がシフトしそうである。資金回転は速く、物色の広がりは期待しづらいものの、強い値動きを見せてくる銘柄へは、値幅取り狙いの資金が集中しやすいと考えられる。





■中国電力、24/3予想 営業利益 920億円



中国電力<9504>は2024年3月期業績予想を発表。売上高は前期比20.4%増の2兆410億円、営業損益は920億円(前期は688.92億円の赤字)の黒字に転換する見込み。コンセンサス(400億円程度)を上回る。電気料金を見直したことや燃料価格の下落に伴う燃料費調整制度の「期ずれ差損」が縮小する。





■前場の注目材料



・米原油先物は上昇(72.91、+0.86)

・米長期金利は低下

・米国景気は拡大

・日銀は金融緩和を継続

・コロナ後の人流再開





・富士電機<6504>ソフトセンサー生成ツール開発、自動機械学習で作業量7割減

・大阪ソーダ<4046>三菱ケミと、医薬品精製材で連携、開発・販売で合意書

・リケン<6462>日ピスと、10月の統合へ最終契約、CEOに前川氏

・大阪ガス<9532>テラモーターズと資本提携、EVへ電力供給

・みずほ<8411>米M&A助言会社を760億円で買収

・酒井重<6358>道路工事用ローラーをオール電動化、実用化へ工事現場で検証

・TDK<6762>短時間で新材料発見、AIデータ分析基盤で開発環境整備

・コーセル<6905>出力電圧7割向上、AC―DC電源

・UBE<4208>設備投資計画を上方修正、300億円増1400億円に

・日本タングステン<6998>新複合材の量産ライン、強化プラ生産など対応

・三菱マテリアル<5711>北陸先端大と、バイオセンサー製品化へ





☆前場のイベントスケジュール



<国内>

・特になし



<海外>

・11:00 NZ準備銀行が政策金利発表(0.25ポイント引き上げの可能性)