ダウ平均は328.69ドル高の33,093.34ドル、ナスダックは277.59ポイント高の12,975.69で取引を終了した。



債務上限交渉についてマッカーシー下院議長が進展があったと明らかにし、妥結期待から買いが先行。経済指標では、4月個人消費支出(PCE)コアデフレーターが予想を上回ったものの、5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)が改善した一方で1年期待インフレ率が予想外に低下したことが好感された。また、人工知能(AI)技術革命を期待したハイテク株買いが続き、相場を押し上げた。主要株価指数は終日堅調に推移し、終盤にかけ上げ幅を拡大した。セクター別では半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が上昇した一方で、エネルギーが小幅安。



自動車メーカー、フォード(F)は電気自動車(EV)メーカーのテスラ(TSLA)と充電網の利用で提携することを発表、フォードEVオーナーが北米のテスラの急速充電設備の利用が可能となることが好感され、上昇。テスラも上昇した。衣料品小売りのギャップ(GPS)は四半期決算で純損失や売り上げ減を計上したが、プロモーションの削減や航空貨物コスト削減により利益率が大幅に改善したため買われた。電力ソリューション会社のモノリシック・パワー・システムズ(MPWR)、半導体メーカーのマーベル・テクノロジー(MRVL)などは同業エヌべディア(NVDA)の好決算を受け、AI製品需要の増加を期待した買いが加速した。



一方で、高級家具販売のRH(RH)は第1四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回ったものの、第2四半期の見通しが予想を下回ったほか、値下げを警告したため下落。化粧品小売りチェーンのアルタ・ビューティ(ULTA)は通期の営業利益率見通しを引き下げたため、売られた。



イエレン財務長官は債務上限措置が6月5日までに尽きるとした。従来の1日から若干先送りされた。



(Horiko Capital Management LLC)