米国株式市場は上昇。ダウ平均は66.22ドル高の39,872.99ドル、ナスダックは37.75 ポイント高の16,832.63で取引を終了した。



連邦準備制度理事会(FRB)高官が当分、政策金利を据え置く姿勢を繰り返したため、寄り付き後、下落。同時に、利上げの可能性は少ないとの見方や小売り決算を好感した買いに相場は上昇に転じた。ハイテクは長期金利の低下が支援したほか、半導体エヌビディア(NVDA)決算への期待に買われ、終盤にかけて相場は上げ幅を拡大し、ナスダックは過去最高値で終了。セクター別では、自動車・自動車部品が上昇した一方、運輸が下落した。



百貨店のメーシーズ(M)は第1四半期の決算で前年同期比では減収減益となったが通期見通しで売上高や1株利益を引き上げ、上昇。半導体のエヌビディア(NVDA)はディスカウント小売のアマゾン(AMZN)のクラウドサービス部門AWSが「グレースホッパー」チップの注文を停止し、後継の「グレースブラックウェル」に移行した報じられ、一時下落したのち、上昇。製薬会社のイーライ・リリー(LLY)はクローン病治療薬の最終治験結果が良好だったほか、放射線医薬品の新興企業、アトキスオンコロジーと提携し腫瘍を標的とした放射線治療の開発で合意したとの発表が好感され、上昇。



コンピューターメーカーのHP(HPQ)やカジュアル衣料のギャップ(GPS)はアナリストの投資判断引き上げで、それぞれ上昇した。半導体処理装置メーカーのラムリサーチ(LRCX)はAI(人工知能)PCがチップの売り上げをけん引するとし、自社株買い、1株を10株に分割する計画を発表し、買われた。ネットワーク用セキュリティー・ソリューションのプロバイダー、パロアルト・ネットワークス(PANW)は四半期決算で低調な見通しに失望した売りに、大幅安。ホームセンター運営のロウズ(LOW)は第1四半期の売上高が予想を上回ったが、プロモーションなどが響き利益率が懸念されたほか、見通しが弱く、売られた。



カジュアル衣料やアクセサリーなどを扱う小売り、アーバンアウトフィッターズ(URBN)は取引終了後に決算を発表。内容が予想を上回り、時間外取引で買われている。





(Horiko Capital Management LLC)