ウェルス・マネジメント<3772>は11日、2021年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比59.8%減の53.09億円、営業損失が6.90億円(前期は27.08億円の利益)、経常損失が8.27億円(同37.32億円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失が10.59億円(同24.26億円の利益)となった。



不動産金融事業が属する不動産業界においては、金融機関の慎重な融資姿勢が継続しているが、コロナ終息後を見据えて積極的な投資への動きも出てきている。同社グループにおいては、東京都江東区新木場に所在する物流倉庫、北海道虻田郡倶知安町(ニセコ)に所在するホテル開発用地及び東京都中央区入船のオフィスビルの不動産信託受益権の取得と売却を行った。一方、第4四半期に予定していた大型の取引が当年度末日までに完了しなかったため、不動産金融事業の売上高及び営業利益は前年度と比較して大きく下回る結果となった。



ホテル運営事業が属するホテル業界においては、1度目の緊急事態宣言解除後に実施された「Go Toトラベル」により宿泊客数は大きく回復したが、緊急事態宣言の再発出により、厳しい事業環境になっている。同社グループは、2020年11月28日にオープンした「京都悠洛ホテル二条城別邸Mギャラリー」及び前期に開業した「京都悠洛ホテルMギャラリー」が秋の観光シーズンで好調な業績を確保したが、年が明けて2度目の緊急事態宣言の発出により運営ホテル全館を臨時休業するなど、通期では非常に厳しい年度となった。しかし、2021年3月16日に開業した「フォションホテル京都」は、「FAUCHON Meets Kyoto. Feel Paris.」を食で表現したメニューを楽しめるレストランとティーサロン、また、パリ直輸入のマカロンや紅茶を数多く取り揃えたショップで予想を上回る好評を得るなど2022年3月期の業績への貢献が見込まれる。また、大阪・キタの社交場として親しまれた堂島ホテルの地で関西初進出となる「アロフト大阪堂島」も、開業に向けた準備を進めている。



不動産金融事業の売上高は前期比50.0%減の45.83億円、営業利益は同94.1%減の1.95億円となり、ホテル運営事業の売上高は同79.5%減の9.85億円、営業損失は5.85億円(前期は2.68億円の損失)となった。



2022年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比135.4%増の125.00億円、営業利益は58.00億円、経常利益は55.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益は32.00億円と急浮上を見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとしている。



また、2021年3月期の期末配当について、前述の期ずれしていた大型の取引が売買契約締結に至ったこと等を受け、前期と同額の1株当り20.00円とすることを発表した。



なお、同社は同日付で新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大による事業環境の大きな変化に伴う計数計画への影響があったことから、2019年3月に策定した『中期経営計画2022』について一旦取り下げ、今期を初年度とする新しい中期経営計画を6月下旬めどに策定すると発表している。